あと10秒で、運命の出会い。
「やっべぇ!遅刻、遅刻~!」 中学校入学式。 俺は初日早々、遅刻はしまい!と全力疾走で通学路を走っていた。 今日は、姉が弁当を忘れたから、リュックに姉の弁当を突っ込んできた。 "ぐちゃぐちゃにしたら、承知しないからね"と電話で、忘れた側にしては偉そうな口振りで言われたものの、 やっぱり姉の圧に負け、丁寧に鞄にしまったのに。 ガタン、ゴトッ、ペシャリ.... 鞄の中から、何か音が聞こえる。 ....あぁ、姉ちゃんに○ろされる.... でも、いまはそんなこと気にしてる場合じゃないぃぃぃ! 俺は猪のごとく校門へ直進して行き、うおぉぉぉぉ!と足の回転を早くする。 10。 あと少し!上履きに履き替え、廊下をラストスパートを駆け抜ける気持ちで走る。 9。 なぜか濡れていた床。滑りかけて、うお!と声をあげた。 8。 上履きが濡れた。キュッキュッ、と床と上履きの間で音がなる。 7。 窓から見える青空に、感動する。 6。 ハッと意識を取り戻し、窓から目をそらす。何やってんだよ、俺! 5。 汗が、目にはいる。 4。 最悪だぁぁ!と叫びたくなったが、こらえた。それどころではない。 3。 もうすぐで教室!角を、全力で曲がった。 2。 またキュッと音がなり、目の前に影が現れる。....影? 1。 目の前の影が、女子だとわかる。....は? どん! ぶつかった.... そして、顔をあげて.... 恋に落ちる。 キーンコーンカーンコーン