汚い愛
執着って、汚い愛らしい。 残念、私汚い愛しかできないらしいや。 そんな私が、世界で一番愛してる、春海(はるみ)ちゃんに告白されたの。 「私、兎和(とわ)さんのことが好きです。付き合ってください。」 そう言われた時、舞い上がりそうになる。 だけど私は賢いから。 「無理。私ね、春海ちゃんのこと嫌いなんだ。顔も見たくないよ。さよなら。」 「えっ…?」 目の色を変えて戸惑うかわいいかわいい春海ちゃんを見ていると、 思わずにやけてしまいそうになる。それををグッと堪えて、 愛している春海ちゃんに背を向ける。ああ、なんて楽しいんだろう。 私が嫌いって言ったから、好きって言ってよ、春海ちゃん。 そう思っていると、春海ちゃんが私の手を握って、 「待って…!」 と掠れそうな弱々しい声で言う。 振り向くと、うっすら涙を浮かべた春海ちゃんがいた。 その目で私を見つめて言う。 「嫌いって言われても、私兎和さんのこと好きなんです…」 そう言う春海ちゃんを、私はぎゅっと抱きしめる。 この子も、私に依存してるんだ…! 私の愛は汚いらしいけど、それでもいいよね。 春海ちゃんは私を“好き”になって(狂って)しまったんだから。