呪われた私は涙をこぼす。
「気味が悪い!こっちに近寄って来ないで!」 「うわぁ!呪われの悪魔だ!復活しやがって。」 「お前さえいなければ…生まれてさえこなければ…!」 「あんたのせいよ!あんたがいるから…私もあの人も…」 っち。どいつもこいつもうるさい。 私だって好きで呪われているわけじゃないんだよ…! 私、カノンは呪われている。 この国には500年に1人、呪われる人物が選ばれるという規則のようなものがある。 昔この国の王が他の国の人々に悪さをした事が原因らしい。 そして他の国の魔女が500年に1人、身体中に気味の悪いあざが出てくる呪いをかけた。 この代で選ばれたのが私だっただけ。 もともと私の家はいわゆる貴族「だった」らしい。 私が生まれて、呪われて、地位がとてつもないスピードで下がった。 だから両親は私を嫌っているし、兄弟は口も聞いてくれない。 まわりには呪われの悪魔とも呼ばれてる…笑 ただ1人、こんな私にも普通に接してくれる人がいる。 彼の名前はファイナ。 「魔獣」と呼ばれる人狼のような生き物だ。 心の優しいファイナだから私はいつも素で接する事ができる。 「カノン?なんか考えてるの?」 あ…今はファイナの家にいるんだった。 「ううん。なんでもないよ。」 「なら良かったぁ!」 そう言いながらファイナはモフモフの尻尾を大きくふった。 「カノン、だーいすき!!」 ///// 「俺がもっと強くなったら、こんな国からカノン連れ出して新しい国つくってやるから!」 「そしたらずっと一緒にいようね。」 そんな話をしているとむかえが来た。 「呪われ様。むかえに来ました。」 従者ですら「呪われ様」と呼ぶ。 ファイナが従者をにらみつけた。 「ファイナ、またね!」 「うん!!カノン、またね!」 いつになったらこの生活から抜け出せるんだろう… 《8年後》 今、私の住んでる城は燃えている。 「あいつは良い!とにかくここから出るのを優先して…」 「ご主人様!あれは…」 「!魔獣か…こざかしいやつめ…」 え!ファイナ!迎えにきてくれたんだ…! 「カノン!おいで!」 「…ファ、ファイナぁぁ!」 私は泣き出してしまった。 「そんなに怖かったの?大丈夫。これからは俺が守るから。」 「グスっ。ず、ずっと?」 「もちろん永遠に」 かつて、呪われの悪魔と呼ばれた私は1匹の魔獣によって救われた。 そして、呪われた私は涙をこぼす。 ここまで読んでくれてありがとうございます!! よかったら感想、よろしくお願いします!