誰からも愛されない浅ましい俺が恋をした人
俺の名前は、蒼井颯斗(あおいはやと)。ごく普通の小学6年生、と言いたいところだが、そうは言えない。 俺は、生まれた時からとても不幸だ。俺のお母さんは、俺を生んですぐに死んでしまった。 そして、お父さんは、”俺のために”と言い訳をして、俺が1歳の時、お母さんと結婚する前に付き合っていた女性と再婚した。 しかし、その女性(義理の母)は、物凄く性格が悪く、お父さんの前では猫を被っているが、俺に対しては暴言を吐いたり、殴ったりと虐待をしてくる。 その度、何度もお父さんや周りの大人に相談したが、誰も俺に手を差し伸べてくれる人はいない。 毎日毎日、いつもと変わらない生活を送る。けれども、そのいつもと変わらない生活を、変えてくれた人が俺の前に現れた。 その人は、6年生の新学期のクラス替えで同じクラスになった、石井真凜(いしいまりん)。 彼女は優しく、俺が義理の母の愚痴を言うと、いつも慰めて、力になってくれる。彼女は、俺が人生で初めて”親友”と呼べる存在になった。 そんな彼女に、俺は、日に日に好意を抱くようになり始めた。 こんなみじめで不幸な俺に、笑顔で接してくれる。俺をいじめていたいじめっ子に正々堂々一緒に戦ってくれたし、俺が辛い時にはいつも傍にいてくれる。 そして今日、俺は彼女に告白することにした。 俺は、彼女の笑顔をずっと近くで見ていたい。俺の恋人になってほしい。 誰からも愛されない浅ましい俺が、彼女に想いを伝えに向かう。