一緒に夕日と見ようよ!
桜がひらひらと舞い、青空はカラッとしていて、暖かい日の入学式だった。教室に入って、自分の席に座った時、ドンッ!と大きな物音がして、後ろを振り返った。女の子がお茶をこぼしていたのだ。私はすぐに雑巾を持って行ってあげた。 「雑巾ありがとう!あなたの名前は?」 「あっ。えっと...。こっ。琴葉です」 「私の名前は杏奈って言うの!よろしくね!」 私達は絵の具が紙にすっと馴染んだように仲良くなった。ある日、私は廉斗くんという男の子に好意を持っていた。でも、杏奈ちゃんも廉斗くんのことを好意に思っていて、その2人はとても仲が良かった。2人が仲良くしているところを見ると、涙が溢れ出そうになる。暑い夏の日だった。私はいつものように本を読んでいると、杏奈ちゃんから呼び出された。 「廉斗くんは奪ったのはあんたのせいよ!廉斗くんに嫌われるように、顔を傷だらけにしてやる!」 「痛っ」 「何よ!手を少し切っただけでしょ!次は顔よ!」 杏奈ちゃんは私の知っている杏奈ちゃんじゃなかった。心の中が黒く染まっていくのがわかった。涙が溢れ出そうになった。今まで溢れ出ないようにしていたからだろうか...。その時、廉斗くんがやってきて、びっくりしたように杏奈ちゃんが立ち去った。 「大丈夫?怪我とか...」 「あっ。全然、大丈夫だよ。ほら!この通り。じゃっ。じゃあね!」 「手ぇ。怪我してるじゃん。絆創膏貼ってやるから、待ってろ」 「こんな怪我、平気だよ」 「傷から菌が入ったらどうするんだ。待ってろ」 時がゆっくりと進むのがわかった。私は顔がとても熱かった。 「ほら、できた」 「あ、ありがとう」 「あのさ」 (琴葉の手を握る) 「俺さ、琴葉のことが好きなんだ。だから付き合ってくれる?」 意外にすんなりとした告白でそして、突然の告白で、私は胸が敷き詰められた。 「うん!」 夕日が赤く染まり、2人の影が細長くのびていた。