‘ありがとう’を伝えたい
私はよく「美人だ」とか「可愛い」とかそんなことを言われる。そりゃそうだと思う。こんなこといっちゃあれだけど自分でも可愛いと思う。きれいな二重で鼻が高くて、肌荒れ一つなくて、ふんわりとしたピンク色の唇。綺麗に手入れされた艶のある髪の毛。 ―――――だって全部全部、努力したんだもん。 私は中学生のとき、「ブサイク」「キモい」とか、今とは逆の言葉を言われていた。 見返してやろうと思った。 毎日必死にメイクの勉強して、ダイエットもして、好きなyoutuberさんのメイクの真似をして。髪の毛も前より時間かけて手入れして。前は気にしてなかったけど身だしなみにも気を使うようになって。 高校は中学の同級生がいないであろう遠いところを選んだ。 そこで、‘まお’という女の子に出会った。 優しかった。とにかく優しかった。 羨ましかった。顔は大して良くないくせになんで私よりまおの方にいっちゃうの?ねぇどうして………………。 私は性格が良くない。だからこそまおを羨ましく思ってしまう。 見た目はかえられても性格は無理だ。 だから時々顔の良くない子を見下してしまうし、嫌いな人にはとことん嫌いをだしてしまう。 「隣の人とペアくんでくださーぃ」 体育のバスケの時間だった。 え、隣まおじゃん。… 「よろしくね!加奈!」 まおは持ち前のコミュ力で私にグイグイくる。 体育が終わっても相変わらず私にグイグイくる。とうとう「今日の放課後遊ばない?」って。 はぁ、めんどくさい。私が嫌ってるってわかんないのかな。 でも断りづらいし行くか。みんなも見てるしここで断ったら何言われるかわかんない。 「加奈ってさー努力家だよね」 ?そんなことは言われたことなかった。 「加奈のその可愛さ!羨ましい。けど、努力してる人の素敵な可愛さって気がする …何言ってるんだろwwwバスケだってうまくないからって放課後練習してたし。そういう加奈を尊敬して、友達になりたいと思ったんだ。」 涙がこぼれてきた。 なんで?なんでないちゃうんだろ… 今まで中身を見てくれる人はいなかったかもしれない。みんな外見だけだったかもしれない。 そんなことを全部知らぬ間にまおに話していた。 「加奈の外見ももちろん好きだよ?けど、私は加奈の中身のほうがもっと好き!努力家で、ほんとはすんごい優しいところ!」 ありがとう って言いたいけど、言えない。 でもほんとにありがとう