入学式
『荷物!制服!リボン!よし、準備OK!』 私は昔から泣き虫だった。 人前で話すときも、誰かに怒られたときも、先生と話すときさえ、怖くて仕方がなかった。みんなの前で泣いたときもある。あのときはクラスのみんな、引いただろうな…笑 同時に、ずっと鎧をかぶっていた。人見知りという性格もあってか、いつしか周りからの私の評価は『大人しくていい子ちゃん』だった。鎧はつきまとい、学年が上がるたびに重くなっていった。 そんな私を変えたくて、私は家より少し遠い高校を選んだ。本当は近くにちょうどいい高校があったし、先生からも勧められた。親も少し反対気味だった。私も早起きは苦手だし、遠いと大変だろうなって思っていた。でも、そこで曲げてしまえばこの先も変えることができない、と私の直感が言った。家の近くでちょうどいいということもあり、同じ中学校出身の人がそこに集まってしまう。変わらない。変われない。 『少し遠くてもいい。そこで私を変えるきっかけになるのならば、それでいい』 そう言って、最後の三者面談を押し切ったんだっけ。 『ついたー!』 桜はもう散ってしまった。 けれど、よく晴れた空には葉桜がよく似合う。 ここから物語を変えてみせる_!