私悪くないもん。悪いのは、あいつだもん。
私のクラスには、意地悪なぶりっ子がいる。 その子の名前は莉美子(りみこ)。 この前なんて私の点数の悪い テストをとって、みんなに 「見てこの点数!すごーい!」 と言って見せびらかしていた。 他にも莉美子はいつも男子に 宿題を見せてもらっているし、 男子にだけ媚びてボディタッチをしている。 さらには、この前豊子(とよこ)ちゃんの ことを突き飛ばしていたという噂だ。 (はぁ…もううんざりだよ。) 私はそう思って、スマホでLINEを開いた。 莉美子以外が入っているグループ LINEで莉美子への愚痴を聞いてもらおう。 LINEで莉美子の愚痴を聞いてもらうと、 すぐに返信が返ってきて、それは全て私への共感だった。 それで私の心は軽くなった。 明日からの学校が楽しみだ。 学校に着くと、みんなが集まっていた。 莉美子の愚痴を話しているんだ。 私もそのグループの中に入って話していると、 莉美子が登校してきた。 「おはよう!」 莉美子は私たちに挨拶したけど、 私たちは無視した。 みんなくすくす笑ってた。 ああ、楽しい…! 私はそう思っていた。 それからも、莉美子にいろんな “仕返し”をしてきた。 莉美子は私に何度も謝ってきたけど、 私は許さない。 だって、莉美子が悪いんだから。 いつものように教室に入ると、 みんなが私のことをチラチラ見て、 こそこそと話していた。 私はなぜか、その話しているところには 入ってはいけない予感がした。 嫌な予感がするまま、担任の先生が来て 朝の会をする。 「えー、皆さん知っての通り、 高田莉美子さんが自殺…お亡くなりになりました。」 私はその言葉で震えた。 莉美子が自殺?嘘だよね。 私、悪くないもん。悪いのは莉美子だもん。 「何か知っている人はいませんか?」 先生がそう言った時、みんなが私を睨んだ。 「先生、真紀子(まきこ)さんが 莉美子さんのことをいじめてました。」 私の名前を挙げたのは、 私と一緒に莉美子の愚痴を言っていた豊子だ。 「は…はあ…!?私悪くないし!だって莉美子が 私の点数が悪いテストを見せびらかしたんだよ…!?」 私は一人で必死に訴えかけた。 「それ、莉美子お前に謝ってたじゃん。そんなつもりなかったって。」 クラスの男子が私にそう言った。 「でも…!莉美子は男子に宿題見せてもらってたし…!」 「あれは莉美子が忘れてきた教科書見せてたんだよ。」 「…っ!それに、男子に媚びてボディタッチしてるし!」 「あれは莉美子が怪我した時だろ。」 「豊子も莉美子に突き飛ばされたって言ってたし…!」 「はぁ?あんなのただの噂だし!信じるあんたがバカなんだよ。」 「え…」 「とにかく、お前が莉美子の命を奪ったんだぞ。お前がどうにかしろ。」 先生まで、私を責めてきた。 なんで…私、悪くないもん。悪いのは…莉美子だもん…。