短編小説みんなの答え:2

天才様のあまのじゃく

『…あんたが生きてて何になるの!?』 いつも見る夢で目が覚めた。 虐待されてた頃の夢… もう終わったことだし、別に “痛くなんかない”けど。 そんなことを考えながら 朝ごはんを食べて学校に向かう。 登校中でさえ、私はいじめられていた。 石をぶつけられたり、 蹴られたり。 別に、いじめなんて今だけだし “辛くなんかない”けど。 私がいじめられている原因は、 頭がいいからだ。 昔、親には勉強しないと 殴られたり、蹴られたり、 ご飯を食べさせてもらえなかったり、 家から追い出されたりした。 その時の記憶もあって、 今でも勉強する癖がついている。 昼食の時間になっても 作ってきた弁当は捨てられてるから、 購買のパンを一人で食べていた。 そんな時でも、 いじめている奴らは私に水をかけてきた。 そして私は椅子を蹴られて、 床に手をつく。 別に、“平気”だけど。 いじめた奴らがどこかに行って 私が立ちあがろうとしている時。 誰かが、私を抱きしめた。 そいつは、クラスでも成績の悪い 花野という女だった。 「離して!離してよ!」 「痛かったよね。よく頑張ったねぇ。」 花野はそう言って、私の頭を撫でた。 私は濡れているから、 私を抱きしめたら花野の服も濡れてしまうのに。 「“痛くない”!どこも怪我してなんかない!見れば分かるでしょ!」 私が必死にそう言っても、花野は 「大丈夫だよ。大丈夫だよ。」 と言っている。 意味がわからない。 だけどなぜか、涙がポロポロと流れてきた。 なんで…怪我なんかないのに。 涙は止まらなかった。 花野の「大丈夫」が、 私の何かを解いたような気がした。 「…優しくしないで…泣かせいで…一人に、しないで…」 思わず本音が出ていた。 花野に抱きしめられて、 初めて気づいたんだ。 本当は、 “痛かった”。 “辛かった”。 “助けて”って、言いたかった。 どんなに点数の高いテストを もらっても、私はずっと辛かった。 ずっと自分に嘘をついて、 傷ついて。 花野は、その痛みも全て抱きしめた。 痛かったねって、言ってくれた。 私はバカに教えられたんだ。 「一人じゃない」って。

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子供こどものSOSの相談窓口まどぐち[文部科学省]

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