あの桜の木の下で。
─「玲衣、私が死んだらあのタイムカプセルを持っててくれない?」 ─ここだよね。二人でタイムカプセルを埋めたとこ。私ー崎市玲衣(さきいちれい)の親友、田野小春(たのこはる)は病気で昨日死んだ。突然だった。だから、私は小春に言われたとおりタイムカプセルを掘りに来た。 ここら辺なはず…あった。私はこう書いた。 『小春とずっと一緒にいられますように』 小春はなんて書いたかな。 『玲衣と10年間後も一緒にいられますように』 あ、れ パタパタと音を立てて紙に落ちたのは… ーー涙? 「う、うぅ、あっ、うあぁっ、うぅ…!」 私は大声で泣いた。止めどなく流れる涙は止めたいとも何とも思わなかった。ただただ、泣きたかった。 [ーー玲衣] ーー…小春? あれ…?寝てた!? はぁ、また小春に会いたいな… そうだ、またここにタイムカプセルを埋めよう。そしたらこう書こう。 『 暖かい日差しと小鳥が歓迎する春の公園でまた小春と会いたい。 ───あの桜の木の下で。』