帰ってきたよ。(感動系)
ある一軒の家。 星がキラキラ光る夜。 一匹の黒い野良猫が、あたりをうろうろしていた。 「ミャーオ」 年を取っているようだ。 黒猫の目には、キラキラと光る星が、空いっぱいに見えていた_。 その頃。_ 一人の若い娘が、お裁縫をしていた。 とても悲しそうな表情をしていた。 娘のいる家の扉には、「花柄の首輪をした黒猫を知りませんか」と、 張り紙が貼ってあった。 黒猫の目に映った星が、黒猫には、ふかふかのタオルに見えた。 黒猫の目に映った星が、こんどは花柄の首輪に見えた。 ジャンプしてみると、黒猫の目には、ランドセルを背負った女の子が見えた。 黒猫は、女の子に撫でられていた時のことをかすかに思い出した。 黒猫の目の先には、一軒の家があった。 「ミャーオ、ミャーオ」 年老いた黒猫が鳴く。 中から、娘が出てきた。 「ミー!」 「ミャーオ」 娘は涙を流した。 「ミー・・・。」 黒猫の目に映った女の子は、娘になっていた。 今日は、黒猫のミーが逃げてから、ちょうど十年目。 子猫だったミーは年を取り、女の子は立派な娘になった。 「大好きだよ。ミー」 娘は、少女のころと変わらないやさしい声で言った。 おしまい。