短編小説みんなの答え:1

真っ白なスケッチブックに

僕は水野蒼(みずのあお)。中学一年生だ。 僕は学校の近くにある神社が好きだ。 その神社の名前は「風神社」。 大きくて綺麗な神社だ。 僕は学校の帰り道に、たまに風神社へ寄り道している。 今日も僕は風神社へ来た。 風神社には桜の木が何本もあり、今がちょうど咲く時期だ。 僕はよく、風神社のスケッチをしている。 今日は桜を描くことにした。 スケッチブックを開き、色鉛筆を手に取った。 描き始めてから20分、あと少しで完成だったその時、 「ビュー」 急に強い風が吹いた。 桜の花びらが舞い、いつの間にか目の前に女の子が現れた。 白くて艶のある髪、青い瞳。歳は十歳くらいだろうか。 僕はしばらくその子を見つめていた。 「その絵、上手だね。」 急に女の子が話しかけてきた。 「ありがとう。あと少しで描き終わるんだ。」 「...じゃあ、しばらく見ててもいい?」 「全然いいよ。」 数分後、桜の絵が描き終わった。 「完成したよ。」 「すごい上手だね。...この絵、もらってもいい?」 「えっ?まぁ...いいよ。趣味で描いてるだけだから。」 「ありがとう。」 女の子が、僕に合ってから初めて笑った。 その笑顔は、太陽のようだった。 女の子に桜の絵を渡すと、女の子は 「大切にするね。」 と言って、また強い風が吹き、どこかへ消えてしまった。 数日後、僕はまた風神社へ来た。 すると、また強い風が吹いて桜の花びらが舞い、女の子が現れた。 「ねぇ、君は一体何者なの?」 と突然聞いてみた。 「...私はここの神社の神様だよ。風の神様。」 一瞬戸惑ったが、何故か彼女の言うことは信用できた。 「...そうなんだ。」 「私も暇でね。たまに人間に姿を見せるんだけど、みんな驚いて逃げちゃうんだ。逃げなかったのは君だけだよ。」 ...なんと答えてあげたら良いのか、分からなかった。 「今日は私の絵、描いてくれる?」 「いいよ。」 まだ真っ白なスケッチブック、鮮やかな色合の色鉛筆。 慣れた手つきで色鉛筆を動かし始める。 この絵はとびきり綺麗な絵にしよう。 そして、彼女に僕の思いを伝える。 『好きだ』と。

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