希望に満ち溢れた空
「はぁ…」 私、中条空は教室の前でため息をついた。今日から始まる地獄の1週間。 思い切って扉を開けた瞬間、いくつもの視線が私の胸に刺さる。 机には悪口が書いてある。 毎日毎日終わらない地獄。 私の見方など誰もいない。 ノートを破かれ、水かけられ、ものを隠され、笑われて。 家についても誰もいない。 親が離婚し、一年前、大好きだった姉の夕(ゆう)は一年前、事故で亡くなった。 今はお母さんと2人で暮らしている。 お姉ちゃんは勉強もスポーツもなんでもでき、顔が整っていて、友達も多かった。 私とは大違い。 「お姉ちゃんが生きてた方が良かったのかな」 思わず本音が漏れた。 勝手に涙が出てきた。 会いたい、お姉ちゃんに会いたい! 気がつくと屋上に立っていた。 あぁ、やっとお姉ちゃんに会いに行ける。やっと楽になれる。 そう思った次の瞬間。 「…ら…空!」 大好きな声が聞こえた。 お姉ちゃんが目の前に立っていた。 「楽になろうなんて、思わないで。空にはまだ沢山の希望に満ち溢れてる。私のために生きて…っ!」 また気がつくとベットの上。 「夢…か…頑張るね、お姉ちゃん。」 見上げると透き通った青い空が見えた。 「絶対、絶対に負けない。だってお姉ちゃんと約束したから!」 私は言った。希望に満ち溢れた空に向かって。