短編小説みんなの答え:1

思考しか出来ない僕

 感情を忘れたのはいつだっただろう。  寒さ、悪臭、飢え、屈辱、死。  人はそれに対して何かしらの思いを描く。だが僕は、何も思わない。それが普通だったから。考える事には未来を変える力があるとしても、思う事に何の意味があるのだろう。それが、幼少の頃からの疑問だった。  思いを集めれば、倒せる敵なんてそれは本当の敵では無い。国民の思いを乗せる選挙の紙だって、最終的には戦争を止められないではないか。沢山の思いがあっても、たった1人にすら勝てない事は沢山ある。  どれだけ知識を身に付けたとしても、どれだけ年月を重ねたとしても、「造詣が深いですね」と言われても可笑しくない程に心理学を学んだとしても、本当の意味は全くもって分からない。  だけど、感情が無ければ人は生きてはいけない生き物だという事も知っている。  戦争の後、どうして人は生きれるのだろう。それは人間の本能。  生きたい、生きたい、  生きて、生きて、生きて。  その心は人々に本当の希望を与えている。  考えるだけでは夢を得られない。だが、思う事で夢を得られる。  これが唯の綺麗事なのか、はたまた感情の本当の意味なのかは、分からない。  まだ僕は感情を忘れている。  だが、いつか思い出せると希望を持つこととしよう。本当の感情が本当の希望を与えるのなら、偽物の希望が偽物の感情をもたらす事もあるだろ?  偽物でもいいから、感情が欲しい。  さて、この欲は感情と言えるだろうか。  考えてみよう。

みんなの答え

辛口の答え

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考えてみた。

文調が私の精神によい。この高揚感。 さて、考えてみよう。 感情は形而上にあり、欲は形而下にある。感情は探るものであり、欲は発露するものである。 欲の背後には、多大なる背徳感と一抹の寂しさが横たわる。すなわち、感情がなければ、欲は生まれない。ある現象を欲と呼べはしない。 ここで、「思考しかできない」という彼の発想である。これは、自己に対する喪失感を体現している。感情がないことを嘆く感情。それ自体の矛盾。 欲を持つということは、やはり感情の存在を明らかにするのである。


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