私と僕
なぜ僕は“私”なんだろう。 「おっはよー!美香!」 僕の耳元でそう叫んだ琴音は僕の幼馴染だ。 「おはよ。声でけえよ」 そうやって笑いながら返す。朝のルーティーン。今まで変わったこともなくこの会話は毎日繰り返す。 「あ。ここ、跳ねてるよ。てか寝癖やばいよ」 琴音は僕のショートカットに触れ、寝癖を治してくれる。これもルーティーン。 僕の名前は白石 美香。しらいし みかって読む。僕は女だ。名前でわかってしまうかもしれないが女だ。 僕はそれが納得できない。だって僕は男だから。 生まれた時からずっと男なのに、周りの人は「美香ちゃん、美香ちゃん」って言うから。 あぁ僕のあるべき姿は“私”なんだよな。って思ってしまう。 僕がおかしいのは分かる。でも納得できねえんだ。僕は男じゃなく、女じゃないといけないんだってこと。 このことを知っているのは琴音だけ。 小6の修学旅行で伝えた。僕は男だって言うこと。琴音だから、信じていたから。 でも普段は女子同士ってことにしてもらっている。じゃないと周りが悲しむから。 中学校の制服を購入するときもだった。 「お母さん、僕ズボンがいい」 頑張って、勇気を出して言ってみた。 小学校は私服だったからズボンばっかり履けていたが、中学校は制服だ。私服の中学校っていうのも探せばあるのかもしれないけど、琴音と同じ中学が良かったから受験はせずに地元の中学へ行った。 「えー。でも美香、そんなんじゃ変に思われるよ?いじめられる可能性だって出てくるじゃない?」 お母さんはそう言った。 「それと美香。一人称は私、にしなさい。女の子なのに僕、なんて。いじめられるわよ」 そう言ってスカートを購入していた。 「じゃあズボンとスカート両方買ってよ!お願い!」 「はぁ?安いもんじゃないんだから。美香のお年玉から引くからね!」 そう言って買ってくれた。僕はお年玉なんかよりズボンを買ってもらえた嬉しさでいっぱいだった。 でもズボンしか履かない僕をみてお母さんはさらに怒った。 「スカートも履きなさい!」 って。 だから狂ってしまった。 大っ嫌いなスカートを履いてみよう。 僕は“私”じゃないとダメだから。 髪だって3ヶ月切らなければ結べるようになった。 スカートに足を通した瞬間、胸が苦しいような気がしたけど、僕は狂っていた。 学校へについて琴音に「おっはよー!美香」って言われるんだと思っていたら、そこには涙を浮かべた琴音がいた。お母さんとお父さんは笑って、近所のおばさんはとても驚いていて、だから琴音もそんな感じだと思ったのに。 「こ、琴音?」 「美香。やめな」 「…え」 「美香」 琴音は僕の手を掴んで走った。僕はどこへ行くのかも分からずただ無心だった。 来たのは、、、 「僕の家、、、」 琴音がインターフォンを押す。 「あ、琴音ちゃん、美香。学校は、、、」 「それどころじゃない!」 びっくりした。琴音が叫んでいたから。 「なんで美香は女なの?男じゃダメなの?」 「え、、、。美香は女の子でしょ?ね?美香」 お母さんが戸惑う。 「どんな見え方してんだよ。美香は男だ」 琴音が言い放った。 「気づかないのも無理ない。私も修学旅行で言われて気づいたから。でもさ、美香はずっと苦しんでんの。美香は、体は女だけど、心は男なの。男の子だと思っていた自分はなぜか周りから見ると女の子だった。自分は男として生きたいのに、周りの人は女として生きることを求めている。苦しくてたまらないでしょ。スカートだって、、、無理して履いても意味ない!」 「琴音、、、もういいよ」 「美香。私は今の美香、好きじゃない。私はズボンを履いたショートカットの、好きなように生きている美香が本当に大好きなの!今の美香を見た瞬間、私の恋愛は終わった」 その言葉は僕の心を打った。 「え。琴音、、、僕のこと」 「好きだよ。ずっと。大好きだよ。美香が」 「、、、。僕も琴音のこと好きだよ」 びっくりした琴音の顔は美しくて綺麗だった。 「あの、お母さん」 「…」 「僕、男だから。女じゃないから。髪はずっとショートにするし、スカートも履かないから。もう、そういう時代だから。分かってよ。いや、分からなくてもいい。だから僕は僕として生きていく。僕は“私”じゃなくって“僕”なんだ」 自分の気持ちを言ってスッキリした部分もあるが、不安が大きい。お母さんがなんと返すのか、これからどうすればいいのか分からないが、琴音がいる。僕がいる。僕のあるべき姿は僕だ。 「ごめんなさい美香。お母さん気づかずにいて」 三人を包む光はもう暖かかった。 初投稿です!何かアドバイスあればどんどん言ってください!
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考えさせられた
こんにちは竹んぼです! 考えさせられたお話でした 次も期待してます じゃあばいばい\(◎o◎)/!
いい話!!
どもっ東京都のマルクだよ!! この話めっちゃいい!!題名で 「ん?どゆこと?」 っと思って読んだらちょーいい話でした!!もっと話作ってみてください!!絶対読みます!! 以上!!バイバイ♪
こういうお話大好き!
題名とはじめの一文から気になって読みました。 予想通り、感動物語でした。 琴音のような考えの人が世界に広まったら、 LGBTQ+のような人たちも笑顔で過ごせると思いました。 このお話が広まったらなと思います。 Thank you!