失恋の空模様
なぁ君。あれからどれくらいたっただろう。僕の事、まだ覚えているかい。僕は相変わらず君の事を忘れられない。思えば初めて会った時、僕はすでに君に対して恋をしていたのかもしれない。僕の中で君の存在はかけがえのないものだったと思う。 初めて会ったのは入学式だったな。あの時の僕は中坊臭さが抜けきってないのに大人ぶって、随分と浮いてたけど君だけは話しかけてくれたね。確か君はあの時、趣味はアニメ鑑賞とか言ってただろ。あれ、本当は違ったんだろ。聞くところによれば君は中学校の三年間学級委員を務めていたそうじゃないか。だからみんな仲良くって思いがあったんだろ?僕はそれを知らずに一人で舞い上がってさながら機関銃のように喋ってしまって申し訳なかった。それから僕らはそれなりに話すようになったね。僕は毎日君と話したくて学校に来ていたよ。君が休んだ日にはLINEをその日のうちに送ったな。あれ、気持ち悪かったか?もし、いや確実にそうだから謝るよ。それとテスト前の勉強会。クラスみんなでやったから僕だけ孤立してたけどそれも解消してくれたな。君はみんなを平等に見ていたから僕にも普通の友達のようにフランクに接してくれたのかもしれないけど僕は分かっていたけど君に淡い恋心を抱いていたんだ。決して叶う事がないと知りながら..... で、まぁ、僕は失恋したわけさ。僕に恋愛相談を持ち掛けてくるとはね。僕はその夜泣いたよ。叶うはずないと分かっててもやっぱり心のどこかで期待していたんだなってその時思ったさ。僕は出来るだけサポートしたさ。よく出来たなと自分でも感心するくらいさ。二年、三年とクラスは別になって大学も別になったから会わなくなったけどまぁ、夢を見させてくれてありがとう。君はもう、どれだけ手を伸ばしても届かないところに行ってしまったけどこうしてまた会えて嬉しかったよ。 「まったく、君の飲み物の趣味はいつまで経っても分からないよ。こんな梅のジュースが本当においしいのかい?」 返事は勿論ないか。 「じゃあな。順当にいけば後70年近くしたらくたばるんだしまぁそこで同窓会でも開こうぜ。」 僕は墓石に背を向けて歩き出した。もう振り返らなかった。
みんなの答え
※きびしいコメントを見たくない人は
「見ない」をおすと表示されなくなるよ!
びっくりしました!!
こんにちは、ピーマンです! 語り手が話しているような書き方が、とても良いと思いました! また、1番最後に全てのことをひっくり返すようなストーリーも面白いです!私はこういうタイプの書き方のお話が大好きなので、とても良かったです! 素敵なお話をありがとうございました!