人見知りノート!(人見知りの人へ!!)
私は、高井一花(たかいいちか)。 転校生です!! (や、やばい・・・何を話せば・・・。) ガラリと戸が開く。 思い切って声を出す。 「転校生の、高井一花と言いま・・・す。」 「ピアノが弾けますが・・・・」 「リンゴが好きですので・・・・」 話がよく分からないのは自分でも分かってる。 これが、人見知りというものだ。 「え、えっと、あの、よろしくお願いいたします・・・。」 私に視線が集まる。 同時に、「あはは」「おもしろ」などの声が広がる。 自分の席に着く。 隣は・・・・ 気が強そうな女の子っ・・・! (終わった・・・) 運が悪かった。 _帰りの時間。 「一花ちゃん!」 前の席の久野蘭(ひさのらん)さんが話しかけてきた。 「な、何でしょうか・・・。」 「一緒に帰ろ!!」 断る勇気がなく、「はい・・・。」と返事した。 「一花ちゃんの髪型、かわいいよね!」 「一花ちゃんの家ってあそこにあるんだね!」 「一花ちゃんの家に遊びに行っていい?」 一方的に話しかけてくる久野さんに疲れて、学校から帰ると、すぐに眠りについた_。 「おはようっ!」 その声で、私は目を覚ます。 ここは、間違いなく私のベットの上。 なのに、どうして久野さんが!? 「ワン、ワン!」 それに、犬の声!? 小さな外国犬が、ぺろぺろと、私の頬をなめる。 「わ、きゃあ!どういうこと!?」 「え?ダメだった?」 久野さんが不思議そうに私を見る。 「だって、昨日、遊びに行っていい?って聞いたよ?」 昨日、空返事をしていたことを後悔する。 「これは、私の家族のナエ。」と言って、久野さんは犬を指さす。 久野さんは、動物のことも、「家族」って言うんだ・・・。 少し感心していると。 「一花ちゃんって、人見知りでしょ。みんなと友達を作るなら、まずは動物と友達になってみて!」 太陽みたいな笑顔でそう言う久野さん。 「それと、これっ!作ってきたの。」 そういって差し出されたのは、ノート。 表紙には、「人見知りノート」と書かれている。 そこには、人見知りを克服する方法が、分かりやすく書きまとめられていた。 「私も、昔、人見知りだったの。」 「だから!良かったら、使って!」 この時、人の暖かさに触れた。 私は、もう、人見知りじゃないって、そう思えたんだ。