『君の愛を召して。』
人間もいない。動物もいない。生物もいない______。 これは第7次世界大戦終戦後の世界だ。 地は荒れ果て、廃墟の建物しかない。瓦礫も沢山落ちている。 微かに匂う人の血の香りに咳こむ。 語り手である私は一条華弥(いちじょうかや)。26歳。 たった1人の生き残りだ。 第4次世界大戦からは人同士ではなく機械と人が戦争をしていた。どこかの国の情報処理機械が狂って暴走したのだ。後からわかったことだが、これは人が計画したプログラムで大型テロだったらしい。 第6次世界大戦終戦後は生き残りがまだかなりいた。その時の死者は一億を優に超えた。 そして第7次世界大戦の頃。 機械が感情を持ち始めたのだ。核兵器や戦術は人が超えられるものではなかった。世界中で一斉に戦いが始まったから逃げる場所はない。そんな私はというと、感情がないふりして機械になりきっていた。まさか気付かれないとは思わなかった。そうして私のずる賢さで私だけが助かったのだ。 今日も私は探策に出掛けた。生き残り仲間を探す為に。拠点としていた廃墟の病院はあと少しで崩れそうだ。そろそろ新しい拠点を探さなくてはならない。のそのそ歩いていると一通の手紙が見つかった。核爆弾でよく燃えなかったな、と思っていると______。 『一条様』 宛先の名字は一条だった。もしかしたら親族かもしれない。だが一条なんてこの世に沢山いるし、こんな奇跡あるわけない。そう思って中身を見ると『華弥』という文字が見えた。 「おかあ、さん…?」 『最愛なる華弥へ 元気ですか?この手紙を読んでいるということはもう私は死んでいるのね。貴方は賢いから生き残るでしょう。あまり長く書けないけれど1人になっても生きる希望を捨てないでね。 お母さんより』 お母さんは私が8歳の時に死んでしまったのに何でもお見通しだ。 早く死んだお母さんを恨んでいたことも。 この世界にうんざりしていることも。 もうそろそろ死んでしまおうと思っていることも、全部。 しょっぱい涙が頬に伝わる。 「ありがとう、お母さん。やっと決心がついた。」 わたしは喉元にナイフを突き刺した。早く天に上りたい。 どもっチヲです!感想や解釈などなど、よろしくお願いします!初心者なので誤字脱字などがあったらすみません!