短編小説みんなの答え:1

秋、冬へと向けて。

「明日の気温は、最高気温が26°C、最低気温は14°Cと、昼と夜の寒暖差が大きい日となるでしょう...」 10月中旬。夏場にあったあの暑さはどこかへ消え去り、キンモクセイが大群を成して咲いている季節となった。 空気は澄みきり、朝もなんだか目覚めがいい。鼻に刺すようなこの空気の冷たさも、なんだか美しいものに感じる。 私は、この季節が好きだ。 キンモクセイのせいだけじゃないような、どっか素晴らしい何かを感じさせてくれる季節だからなのだろう。 ただ、私の中には同時に寂しさが割り込んでくる季節でもある。 本当の原因は定かではないが、おそらく出てくるのは、過去の失恋だろう。 確かちょうど2年くらい前の今頃、初めての失恋を経験した覚えがある。もうおぼろげにしか記憶にないが、それからずっと不思議と悲しい季節と感じるようになってしまったのかもしれない。 月を見ながら、なんとなくそんなことを考えていた。 夜。いつも通り布団に寝転がった。 確かケータイを操作していたはずなのだが...知らぬ間に寝落ちしてしまっていたようだ。 ふと目が覚めたと思ったら、目の前には、何もない空白があった。変な話だが、暗い空間に光ってもいないがはっきり見える「空白」が本当にあった。 明らかに物理に反しているが、好奇心に勝てなかった私はとりあえず触れてみた。 思い出した。 明らかにはっきりと思い出した。何かを、あの1秒足らずではっきりと何かを思い出した。 なのに、はっきりと思い出せない。 明らかに目の前にあったものが何も思い出せない。あれはなんだったのか。 空白の中には、おそらく私と思われる影と、私の...恋人の影だ。空気は確か冷たかった。 あれはちょうど今頃...だったと思う。たしかに、ちょうど2年くらい前の今頃だ。ただ、何も覚えていない。 そもそも、あの場所はどこだ? そもそも、今の自分,は,どこだ? そ,もそも、自分,ってな,んなんだ? そ.もそ.も, 感.情っ.て一,体? また目が覚めた時には、病院にいた。 実は元々記憶障害が私にはあるそうで、今回はなぜかそれが意識障害として現れたそう。 もう相当末期なんだそうで、たしかに去年のことも何一つとして忘れてしまっている。 なんなら昨日...いやおととい?のご飯すら覚えていない。 もう今のわたしには何もない。 だからといって自らあの場所へと出向くのも正直気が乗らない。 いま、世間は秋らしい。 だが、秋のくせに最低気温は10°Cあたりらしい。 秋ももうすぐ終わる。 秋は、冬へと向けて、何かを飛び越えたわたしにもどこか懐かしい空気を漂わせてくれるだろう。 さて...そろそろ自分の名前くらい覚えないとな...。 ※この話はフィクションです。 実際の人物・出来事とは一切関係ありません。

みんなの答え

辛口の答え

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そんなに、、、

こんちゃ☆こーぽーだよ☆ とかいってられないです、、、←あれ、第一人格変? 自分の名前も覚えてないの!?ちょっと大丈夫!? 悲しい、、、?ような物語で、面白かった☆応援してます☆頑張ってください☆


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