短編小説みんなの答え:0

ありがとうの花畑

最近何度ここに立ち寄っただろう。ここから眺める景色は、どことなく居心地が悪い。 足をフラフラさせながらフェンスに立ち寄る。 「ふぅ、」 とため息をつくと、下を見る。 ブォンブォンと車の音が激しく鳴り響いている。 私は目を瞑る。 静かに息を吐き、一歩手前に出ようとしたその時、 「あれ、今日は思っていた以上に寒いな、昨日と比べてどう?」 見ると、見知らぬ男が立っていた。誰だこいつ。制服からして、ここの生徒だろうか。 うざい。 私は再びため息を吐き、その場を立ち去った。 あまり長い時間あそこにいたから、あたりはもう真っ暗だった。 すると突然、激しい目眩が私を襲った。フラフラしながら歩いていると       ガシャン!バシャン! 私は川の堤防を越え、深い、深い、川の闇へと落ちた。 どんどん落ちてく。まるで終わりのないかのように。 深い。深い。深い。 嗚呼、死ぬのが怖い。私はこんな事を自ら殺ろうとしていたんだ。 私、馬鹿だな。真っ暗な川の中で涙が込み上げてくる。 すると、 水面から、生暖かい手が私を掴んだ。 それに私は懸命にしがみつく。 やっとついた。明るい「地」の世界へ。 自分の弱さが立ち込めてくる。 どんどん意識がもうろうとしてくる。 誰が、私を、助けて、くれたの? 一瞬   見えた。 あの、見知らぬ男が、 あの、川の中から、顔を出し、叫んでいたのが。 彼は、なんて叫んで叫んでいたのか。 私には、はっきりの聞こえたよ。 「よかったね、すみれ。」 嗚呼、貴方だったんだね。 辺りが真っ白になった。けど、ほんのりと見えたんだ。 ここは、お花畑だ。 私は、すみれの花の中で、懸命に叫んだ。 「会いに来てくれて、ありがとう。」

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