【迷い人形と遊園地】
捨てられた人形は、 賑やかな音楽に 目を覚ましました。 「…ここは?」 周りのもの全て、 キラキラとひかる 魔法のような場所。 そう、ここは人形が “夢に見た”遊園地。 「これがメリーゴーランド、 うさぎ、風船、観覧車、 お菓子…」 人形は目に入る全ての 楽しそうなものを 辿っていきます。 不思議なことに遊園地の中には 人間の一人もいないので、 人形は好きに動き 回って、初めての遊園地を 楽しみました。 楽しい時間はやがて過ぎ、 たちまち空が 赤色に染まります。 遊園地全体に流れる オルゴールも終わりの音楽を流し 始めました。 「あ…」 赤く染まった空もだんだんと 薄暗くなっていきます。 カーン、カーンと鐘がなりました。 人形は、だんだんと眠くなってきます。 「わかってるよ、もう終わりの時間だって」 ふらふらとした足取りで、 人形は歩き始めました。 「“ママ”のところへ…帰らな、きゃ…」 ばた、と人形は倒れてしまいました。 …… 「人形を持った女の子、見つけました。」 行方不明になっていたと言う 女の子は、遊園地の片隅で 倒れ込んでいた。 もう息もしていないし、 体はボロボロだ。 母親も近くにはいなかった。 自分の力で遊園地に 入ったんだろう。 この子は、母親からの 虐待を受けていた、 と取り調べで判明したん。 (辛かったよなぁ…ごめんな、 早く気づいてあげられなくて。) そんなことを考え、 必死に涙を堪えながら俺は 眠る女の子の頬を撫でる。 死ぬその時まで持っていた この人形は、 きっと宝物だったんだろう。 俺は近くにいたうさぎの キャラクターから風船をもらい、 女の子の手の場所へ置いた。 「どうか、安らかに眠ってください。」 ……… 「あははは!あはははは!」 天国では、 大きな声で笑う一人の 人形が風船を持って、 遊園地を駆け回っていましたとさ。
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神作!
うおおおおお!!(泣)めっちゃ悲しい物語だあああ!!女の子!天国では幸せに遊んでね、、、!!