名も無き女王
これから語るのは、今から数百年前にあった王国の女王の話 かつて、現代の科学技術に劣らないほどの技術を持ち、栄華を極めた国があった そしてその国をおさめるのは我らが女王だった 女王は先代の王様が亡くなったためにわずか15歳で女王になった…が、たとえ王様の娘とはいえまだ子供、国を支えれるわけが無かった 王国はどんどん衰退していき、それに比例して国民の不満や不安は増えていくばかりだった… そこに目をつけた隣国の王様は王国を乗っ取ろうと企んだ そこからはまさに地獄だった、家は炎で燃え上り、あちこちから悲鳴が聞こえた… が、次の瞬間には静まり返った 女王が隣国の軍に向かって歩いていったからである そして女王はこういった 「私を好きにするがいい、そのかわりに国民に手出しするな」と あっけにとられた隣国の軍はハッとし 「王が欲しいのは貴様では無くこの国だ」と言い返した それを見ていた隣国の王様は、女王にこう質問をした 「どうしてそこまでしてこの国を守るのだ?」 女王はこう答えた 「私はこの国に住む人々を苦しめてきた、父上の愛する国を、こんな地獄に変えてしまった…しかし、それでも私はこの国の女王、民を、国を守る使命を忘れた訳では無い」 それを聞いた王様は笑った、 「いいだろう、お前が首を差し出せば二度とこの国には侵攻しない、誓おう」 …そして女王は処刑された、しかしそれと同時に王国は平和になった 自分の命を捨て国を守った彼女の名前を知る者はいない、今も…これからも…