見えないから。
ーみんなの思っていることが見える世界になればいいのに。ー 私は川瀬莉来。中1。 特別仲がいい友達がいません。 いつからか、みんなで3人グループで、自然にその友情が 消滅しました。原因は多分2人だけ彼氏が出来て、恋バナに私が 入って行けなかったからかも。でも、それからもう一回私をグループに 入れてくれたのに。3日前からハブられてる。今回の原因はほんとにわかんない。 あーあ、みんなの思っていることが見える世界になればいいのに。 私は恋愛に興味がない。あ、2人には、まだハブられてる。 2人の中の夏月は彼氏に今日振られたらしい。彼の名前は遼。 噂だけど、その夏月と遼の様子を見るとほんとっぽい。 実は彼のことを私は前、好きだった。あ、恋愛的に。 でも、夏月と遼が付き合ったと知って、ああ恋愛ってしても 報われない、無駄な気持ちなんだって、恋がわからなくなっちゃった。 ...だけど、今日の噂を聞いて思ったの。 ーだれ、なの。私っ...もしかして...いや、まだ、遼...好きなんだー って。 そう、今日流れたのはこんな噂だった。 《夏月のことはもう好きじゃない。いや、もう...好きになれないんだよ、どうしても》 と、夏月を振り、最後につぶやいたのが 《...他に好きな人が...いるんだ...》 そして、気づいたんだ。 ー私は、興味がないふりをしてたんだってー よく、彼と目があうようになった。そして、よく休み時間に話しかけられる。 意識して、期待してるのは私だけ。でも、もう気づいたんだよね。 ー私、遼が好き。ー 遼はクラスの女子からも大人気で...あ、いや違う。前はそうなんだけど。 夏月と別れてから、ずっと冷たい目で見られてる。まあ夏月は可愛いし、 女子のトップだしね。 遼...よく堂々とみんなを敵に回すようなことしたな...。 でも男って単純なんでしょ?だ・か・ら、その間に私のことを好きにさせるの。 性格悪すぎて自分でも怖い、笑 だけど...そんなことしたら夏月から嫌われる...。 はー、みんなの思っていることが見える世界になればいいのに。 あ、忘れたっ!教室に水筒を!あぁ、この前も忘れてお母さんに怒られたのに。 ダッシュだ!!間に合う、今行けば!! タタタタタタタッ 廊下に私の足音が鳴り響く。 「なーにそんなに走ってんだよ笑」 「あ、遼...、まだいたの??」 「あー委員会のやつがまだあって。もう終わった」 「そう...それで私ね、水と...」 「お探しのものはこれですか」 「あ...それそ...」 「それとも俺ですか?」 「え」 「俺は好きだけど。」 ーあぁ思っていることは見えないけど、いや見えないから言葉で表すんだ。ー 自分の気持ちに素直になれ。 「いや...」 「あ、ごめんな急に...」 「違うよ、大好きってこと」