はじめまして
_放課後 「はじめまして。」 「え?瑠奈(るな)、どうかした?」 どう考えても私の目の前にいるのは私の友達の瑠奈だ。 はじめましてじゃない。 「えっと...杏奈(あんな)ちゃんだっけ?瑠奈ちゃんから色々聞いてるよ。」 「え?あなたは璃奈じゃないってことですか?」 「...まぁ、簡単に言うとそういうこと。私は璃奈(りな)。もう一人の瑠奈だよ。」 ちょっと何言っているかよく分からない。 璃奈(?)と話していると混乱して思考回路が停止しているような感じがする。 「ん?もう一人って...名前が違うじゃないですか。『瑠』と『璃』で。」 「名前は分かりやすく変えてるだけだよ。結局瑠奈ちゃんも私も同じ人ってこと。知らない?『ドッペルゲンガー』って奴。」 「あー、聞いたことはあります。」 「私は瑠奈のドッペルゲンガーであり、瑠奈は私のドッペルゲンガーであるってことだけだよ。簡単な話。」 へー。本当にドッペルゲンガーっているんだー。 「じゃあ、瑠奈はどこにいるんですか?探しているんですけど...。」 「...それは聞かない方が良いよ。アハハッ。」 璃奈が怪しく笑った。すごい怖かった。 私が見た中で一番怖い顔だったかもしれない。 それにしても、なんで聞いちゃいけないんだろう。 「あっ、そうだ。杏奈ちゃんに友達を紹介してあげるよ。おーい、来てー。」 「はいはい、どーも。杏菜(あんな)です。よろしくー。」 「あっ、はい。よろしくお願いします。」 あれ?名前一緒?漢字は分からないけど。 嫌な予感がした。私の予想が当たっていれば、だが。 一刻も早くこの場を去らなければ。 「おっと、逃げるちゃ駄目だよー。そもそも私達に会ってる時点で逃げるなんて不可能(笑)」 逃げようとしたが、杏菜、いや"私のドッペルゲンガー"に腕を掴まれて逃げられなかった。 「じゃあねー。せっかくだから瑠奈と同じように殺してあげるよ。」 最後に私が見たものは、鎌を振り下ろす杏菜の姿だった。 _その後、そこに残されていたのは瑠奈のスマホだけだった。 よく見ると、メモが開かれていてこう書かれていた。 『自分のドッペルゲンガーに会ったら殺される』と。