『不思議なお店』
カランカランカラン。 「はーい。いらっしゃいませ。」 「?」 私、舞衣。 ここはどこなのだろう。 気がつけばここに… ほとんど何もない部屋に、一つの机。 薄暗いせいで、不気味に感じる。 なんなの、ここ… すると、私の疑問を汲み取ったように、目の前にいるおばあさんは言った。 「どうしてこんなところにいるか分からない、そうでしょう?」 正解。 「はい、ここはどこなのですか。」 単刀直入に聞いた。 「ここは、生死を彷徨っている方がくるお店なのですよ。覚えていませんか?ここにくる前のこと。」 おばあさんにそう言われ、ここにくる前のことを、懸命に思い出そうとした。 「あっ。」 「思い出したようですね?」 思い出した、ここにくる前のこと。 ーーーーーーーーーーーーーーー それは放課後、家に帰っているときのことだった。 そのとき、目の前に車が通ったんだ。 小さい男の子目掛けて。 私は反射的に,それを庇った。 『キキーッ』 そんな音と共に記憶がなくなっていく。 ーーーーーーーーーーーーーーー 「鮮明に思い出しました。」 「そうですか。」 私はずっと気になっていたことを聞いた。 「あの、私、生死を彷徨ってるんですよね?」 おばあさんはこくり、と頷く。 「私、どうしたらいいんですか。私はまだ、生きたいんです。家族にも会いたい。」 私は必死に思いを伝えた。 伝えてどうにかなるものかなんて、分からない。 ここまで普通にいられた私に、私が驚くくらい。 気づけば、雫が頬をつたっていた。 「っ…」 「大丈夫ですよ、必ずあなたは帰れる。」 不思議とおばあさんの声は落ち着いた。 どこか、懐かし味を感じる。 もしかして… 私はひとつの可能性を感じた。 どこか、あの人に似てる。 そう思った瞬間、私は強い光に包まれた。 「っ…!?」 ーーーーーーーーーーーーーーー 次に見た景色は、見慣れた景色だった。 あのおばあさんはもういない。 「戻ってこれたんだ…」 誰もいない通学路でひとり膝をつく。 にしても何だったのだろう。 それに、あのおばあさん。 半年前に亡くなった、おばあちゃんに似てた気がしたけど… 「ま、気のせいだよね…」 それより、お母さんもお父さんも心配してるだろうな。 心配してくれる人がいるのって、嬉しいな。 「…」 おばあちゃんも、私のこと心配してくれたのかな。 夕暮れに染まる日の下で、私はひとり、幸せな気持ちでいっぱいになったのであった。 ーのゆからの感想ー こんにちは!のゆです! どうでしたか?『不思議なお店』 初めての短編小説なのでおかしなところがあるかもですが、お許しください。 たくさんの回答待ってます! それでは!