親友からの宿題
「あいつの命日から、一年か……」 ……嫌なことを思い出してしまった。 ボクは河野葵。16歳、体的には女として分別される。 一つ注意しておきたいのは、ボクは女として分別されたくはないこと。 でも、この"ボク"のせいで、小学生の頃から今日まで散々言われた。 クラスメイトは勿論のこと。挙げ句の果てには、両親や先生にまで。 そこで支えになってくれた人は……1人だけ、たった1人だけいた。 小学4年生の2学期だろうか…覚えていないくらいその頃に生きる気力はボクにはなかった。 荘厳とした教室に現れた奴の名は、暁月蓮人。そいつは、いきなりこんなことを言い出した。 「暁月蓮人です。うちはいわゆるトランスジェンダーって奴なんで、宜しく。」 現場が騒然としたのは当たり前。「は?」とか、「葵と一緒とかムリ」とか。 でも、蓮人はダメージを負っていなかった。蓮人のおかげで結構それからの空気は和んでいた。 ある日のこと、いや、小学校の卒業式終わってからだろうか、蓮人は突然ボクにこう言った。 「キミ、軽く嫌われてたんでしょ。転校してきて教室入った時からピンときてさ。 見た瞬間分かったよ。ここ来てから、というか生まれてから良いこと無かったでしょ。 中学はうちが支えてあげるよ。もう、この気持ちから逃れられるんだ。今は思いっきり、泣いていいんだよ。」 初めてそんなことを言われた。もう、この気持ちから逃れられるんだなんて。 驚きを隠せれなかったけれど、それでもボクは、涙を止めれなかったんだ。 本当に中学からは蓮人が支えてくれて、みんながボクに対して不信感を持つことは少なくなった。 けれど、蓮人は中3の2学期に眠りについた。行方不明からの、死亡確認。でもボクは自殺だと思ってる。 最期のメールは、死の1日前。「宿題ちゃんとしておいてね」。この言葉に妙に引っかかった。宿題とはなんだろう。 蓮人がなぜそんな行動を取ったのか?蓮人への手紙?普通に、中学の宿題? 1年経ってもよく分からないけれど、きっと分かるはず。 蓮人、ボク、絶対に宿題を出してみせるよ。 __________________________________________________ ☆ これにて終了です!初めてで内容薄めですが、感想など気軽にお書き下さい!! 最後まで読んでくださってありがとうございました!!!!