短編小説みんなの答え:2

(短編小説) カラオケと涙

お父さん:「お父さん、転勤することになったんだ。」 明るい食卓に、暗い声が響いた。 お母さん:「少し前から転勤の話が出てて…。多分しないっていう方針だったから、二人には話してなかったの。ごめんね。葵、(あおい)伊織(いおり)…。」 二人とも泣きはしなかった。覚悟の上、という感じだった。もう転勤は決まってしまったことらしい。転校先の学校も、大体は決まっているらしい。 私は、自室にこもった。こういう時だけ姉ずらして、弟である伊織に弱いところを見せたくなかった。 伊織は食卓で泣いていた。 今いる友達と離れたくなかった。立地も気に入っていた。地域の人も優しかったし、親たちもここを気に入っていた。 次の日、私は学校に行った。今は秋。10月だ。私は中1で、弟は小4。二回引っ越したことがあるから、環境変わりには慣れているはずだった。怖くないはずだった。でも、学校に行くとみんなの暖かさが身に沁みて、余計悲しくなってきた。むなしくなってきた。 そもそも一回目の引っ越しは私が幼稚園の時で、二回目は小2だ。心の年齢がまず違うから。ダメージが大きいから… 授業を受けていただけなのに、先生に「この問題答えてみろ」と明るい声だったのに、言われたら涙が出てきた。 とりあえず仲のいい友達3人、結衣(ゆい)、穂乃果(ほのか)、彩音(あやね)に連れられて、保健室に行った。 泣きじゃくった。ひたすらに泣いた。泣きながらでも、事情を説明した。 穂乃果:「なんですぐ言ってくれないのっ!!……話聞いたのに…。」 結衣:「…そうだったんだ…。」 彩音:「とりあえずさ、今日、カラオケ集合。いつものとこ。6時からね。」 歌った。歌いまくった。心をおおっている幕が剥がれていくようだった。 彩音:「歌うと気分、晴れるでしょ?」 葵:「…うん。」 結衣:「音楽っていいよねー」 穂乃果:「…引っ越してもさ。スマホっていう連絡手段があるからいつでも会えるし、どんだけ遠くへ行っても、必ず追いかけるから…!」 彩音:「穂乃果のゆーとーり!私たちが離さないからなぁー?」 結衣:「うんうんー」 穂乃果:「結衣ほわほわしすぎてほんとかわかんないじゃんww」 結衣:「本気だってー」 彩音:「そーゆーとこだよー?結衣。ねぇ葵?」 葵:「だねぇ…」 カラオケボックスの中に、小さな一滴の涙が落ちた瞬間だった。 後書きーーーーーーーーーーーー こんにちは。りぃあです。最近楽しくってよく短編小説を投稿しています。(まあその作品が読まれるのは1ヶ月とか2ヶ月後なんだけど) 感想待ってます。

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