あの時
星月水音。 私には好きな人がいる。 その人の名前は桃雪火織。幼馴染で幼稚園から現在の高校生まで同じ学校。 私はふゆきに恋をしている。でも告白はしたことがない。 告白したところで、ふゆきはこんな私を愛してくれるはずがないと思っていたから。 「え…?…今、なんて…?」 「だから、明日親の仕事の都合で引っ越すことになるんだ」 「え、うそ」 「本当だって…!」 火織が、明日…引っ越すらしい。 それも遠いところ。 そんな急に言われてもと思った。 次の日の朝、私は幼稚園の頃一緒に作ったキーホルダーを交換した。 幼稚園の頃、「いつか交換しよう」と約束していたのだ。 いよいよ火織が行ってしまう。 「火織!元気でね!また会いに来るの待ってるよ!会えるの…信じてるから!」 「うん!またいつか、会いに来る!」 私は火織が乗った車が見えなくなるまで手を大きく振った。 スゥ… あれ、なんで涙が出てくるんだろう。 あんまり寂しくないのに… …そっか、やっぱり私は、火織が好き…!このまま幼馴染はやだ! 「またいつか会いに来た時、絶対この気持ちを伝えるからね。」