あなたの為に。
「あんな場所もう行かない。」 なるは言った。 タッタッタッ!! 「ののー?早くきなさい!!」 「偽物の仮面…?なにこれ!?」 「にんじん関係ないでしょ!!」ズコーッ 「お母さんちょっと待っててー!!!!」 私の名前は、日村のの。 中学生だ。 今日はおじいちゃんの葬式に行く。 正直、行きたくない。 仕方なく行くことにしたけど… やっぱヤダ!!!!!!!!! 「はぁー、、」 「なーにため息ついてるのよ」 「私行きたくないよーーーーー!!!!」 「まだ言ってるの!?」 車で4時間、ようやく着いた。 私の家族にしては長旅だ。 「ののちゃんいらっしゃい。」 「おばあちゃーん!」 「あらあら、また大きくなったねぇ~」 「えっへへ~」 なんだかんだ言って楽しい、、なんてね。 「ねぇおばあちゃん。あの子、誰?」 私は指を指した。 「あの子はねぇ、のののいとこだよ。」 「ふーん」 そこにいたのは、私と同い年ぐらいの 小柄な女の子だ。 「よろしく!」 「よ、よろしく…。」 「名前は?」 「なる。」 なんだか無愛想な子だな。私はそう思った。 おばあちゃんの家に来て、3日が経った。 私はとっておきの場所に なるを連れていった。 なるは嫌がっていたけど 私はどうしても来て欲しかった。 「ふぅ~着いた!!」 「ここ、どこ、?」 「ここは私のお気に入りの場所!」 「ここ、怖い。私、帰る。」 「えぇ!?せっかく連れてきたのに!?!?」 「ごめん、なさい。」 「まだいようよ!」 「帰りたい、です。」 どんどんなるの声色が変わっていった。 「まだいよ?」 「本当に、嫌。帰る。」 「もう、分かったよ!!そうすればいいんでしょ!!」 私は不機嫌気味に答えた。 帰り道の途中。 「あそこ、空気が澄んでて綺麗なのになぁ~?」 そんなことを口にした時。 なるは言った。 「あんな場所もう行かない。」 「なんでよ!!!!!!!!!私はなるに 楽しんでもらえるかなって思って連れていったのに!!」 「どこが?」 帰り道は辛かった。 気まずくて、何を話したらいいのかも 分からなくて。 そして家に着いた時、なるは言った。 「ねぇ、さっきの場所、あそこ行かない方がいいよ。」と、 「どうして?」 「あそこ、死人が出てるらしいから。」 「え!?」 「あなたの為に言ったの。」 「私も、あなたの為に連れていったの!!」 その後、私は家に帰っていない。 帰りたい。でも、帰れない。 これからずっとこの暗い檻に閉じ込められると 分かったからだ。 「あなたの為に。」