両片思い
「両片思いとは?」って検索してみた。帰ってきたのはこれ。 「お互いがお互いのことを片思いだと感じていること」なんか難しい。 先週同じ学年で初めてのカレカノが誕生した。二人はラブラブで誕生日には「ハグ」もしたらしい。すごい。 私の好きな人は、初恋の人は、両片思いらしい。 私じゃなくて「りあちゃん」と。 物を取り合っているとはやし立てられるのは私じゃなくてりあちゃん。 「耳赤いよー」、「お・に・あ・い」 なんだそれ。ふざけんな。 席替えで隣になった。嬉しかった。 「よろしく!」 「よろしくね」 1か月で席は変わる。1か月は早い。「席替え、めっちゃいやなんだけどー」あいつに言った。でもあいつは違って、「がんば」だけ。 そのあとあいつは笑顔になった。恐る恐る見ると、あいつとは一番離れた席で、あいつの隣はりあちゃんだった。 家庭科の時間にあいつは告ったらしい。「好き」って。 終わった。思ったよりあっけなく終わった。私の恋。さよなら、私の初恋の人。文字がよく見えなかった。熱いものが流れた気がした。いやっきっと気のせいだ。気のせいであってほしい。 この物語の主人公は私じゃない。私は、彼のことが好きなモブだったんだろう。 もうこの物語に私はいらない。次は両想いってやつになれますように。