偽るのに、疲れた。
偽るのに、疲れた。みんなの前で気持ち悪い程ニコニコして。自分を隠して。まるで、仮面を着けているみたいに、自分も、周りも、本当の顔を知らない。もう、死んだほうがマシかも知れない。こんな私なんだもん。誰も、私に期待してない。だから、私は今、屋上の柵の上に立っている。 「これで、やっと、楽になれる…!」 飛び降りる。できない、なんで? 「碧衣!お前、何やってるんだよ!」 知らないおじさんが、私のトップスの裾を掴んでいる。涙が、溢れてきた。 「嫌だ!離して、私は、ここでっ、死ぬんだから、お願い、死なせて!」 暴れる。でも、おじさんは全然離そうとしない。それからしばらくして、私は諦め、柵から降りる。おじさんは、よほど安心したのか、その場にしゃがみこんだ。すると、ポケットに手を突っ込み、鋭いものを見せつける。ナイフ? 「碧衣ちゃんはねぇ、俺が殺さないとぉ」 私は、刺された。最後に聞いたのは、あいつの声だった。 「俺はねぇ、君のストーカーなんだ。」