やり直しエレベーター
あぁ、あの時こうしてれば… そんな時、ありませんか? そこで役立つ、やり直しエレベーター。 行きたい過去の時間を選び、ボタンを押す。ただそれだけで過去に行けます。 後悔のないように、お使いください。 あーあ、あの時もっと真面目でいれば、勉強がもっとできたのかな。 過去の自分を殴ってやりたい。 そんな不満を抱きながら、私・芽愛(めめ)は布団に潜る。 …人生、やり直せないかな… 「…ん?あれ?ここは!?」 目が覚めると、そこは知らない場所だった。 小さな部屋。目の前にはエレベーター。…エレベーターしかない。 「…なんか怖…。…ま、入ってみるかな…」 エレベーターの中には、注意事項が書いてある紙が落ちていた。 「“やり直しエレベーター”…“後悔のないように”…?」 まぁいいか。嘘じゃないなら、ちょっと使ってみようかな。 「うっわ。ボタンめっちゃあるじゃん。…えーと、じゃあ小2くらいに戻ろうかな。えいっ」 「めめちゃん!きいてる?」 「…え?うわっ、昔のゆりじゃん!」 「むかしの…?どういうこと?そんなことより、ドッヂボールしようよ!ほら!」 …これは…夢…? ほっぺをつねる。痛い。…夢じゃない。 つまり… 「…ごめんゆり。勉強するから…無理」 「えー、べんきょう?」 「うん…ほら、次から新しい単元じゃん?だから予習しとこうかなー…って」 「へー…つまんないの」 「めめちゃん誘う?」 「え、やめとこうよ…どうせ断られるし」 「芽愛はやめとこ…真面目ちゃんアピールキモいし」 「確かに(笑)」 「アイツ100点取ったってイキってたよ」 「は?きっしょ。他にも100点の人いるだろうに」 「芽愛ってウザいよねw」 なんで…なんでよ、 私はただ…勉強ができるようになりたかっただけなのに。 みんなに認められたかっただけなのに。 こんなことなら、やり直す前の方がよかったよ… 作者のきおです。 人生やり直したいな。 そんなことを考えたことはありますか? 私はありますが、その度にこう思います。 「何があったって、今が一番いいんだ」って。 例えば、クラス替えで仲のいい子と同じクラスになったとします。 もし人生が少しでも違っていたら、その子とクラスが離れてたかもしれません。 人生をやり直して、いいことがあったとしても、今感じている幸せを感じることができません。 私が伝えたいのは、たった一つ。 「今の人生が一番幸せ」