長文「高校恋愛事情」
ふと目が覚めた。時刻を見ると、午前7時。 7時かぁ、、、ってえ!? 「7時!?」 思わず大声を上げて勢いよくベッドから出る。リビングに飛び込むやいなやお母さんに大声で訴える。 「ちょっと、お母さん!何で起こしてくれなかったの!!」 「もう高校生なんだから自分でちゃんと起きなさい!人のせいにしない!」 あーもう最悪!!ご飯を口の中に押し込みながら寝癖を直す。そのままカバンを持って玄関から飛び出す。 「行ってきまーす!」 「先生!隣の人が来てません。」 「隣は、、、雫坂か。休みとか誰か聞いてr」「すみません!休んでませんーーー!!」 ガラッと派手にドアを開けて廊下に響く大声で先生の声を遮った。 クラスの皆が唖然としてこちらを見てくる。全員知らない子だ。でも次の瞬間、どっと笑いが起こった。先生も苦笑しながら言う。 「遅いぞ雫坂!あと少しで入学式中に乱入する形になっていたからな!」 私は自分の席についてなんとか間に合ったことに安堵した。(間に合ってない) 私は雫坂桜兎。(しずくざか おと)今日から高校生。 やっと念願のJKになれると昨日舞い上がってたくせに本日入学式に寝坊をしたあほです。 軽い自己紹介をした後に、教科書の束が一人ずつに渡された。 「勉強嫌だーーーーーー!!」 「あはは、雫坂さん勉強苦手なの?」 そう話しかけてくるのは隣の席の杉本くん。」 「当たり前だよ!杉本君は勉強得意なタイプ?」 「んー得意じゃないけど好きだよ。」 そう言う姿はかんっぜんに優等生にしか見えなかったのは私のあほのせいかな?? 数か月後 「雫坂さん、ずっと前から好きでした!」 「好きです。付き合ってください。」 「桜兎さん、付き合っていただけませんか」 んーちょとまて?どうして毎日告白されるのかな? 「桜兎に、モテ期が来たってもんかな」 放課後、友達の生井島咲乃(ういじまさくの)がポッキーをつまみながらそう言った。 「けどさーモテ期ってわりには多すぎない?」 さらに友達の草薙釉杏(くさなぎゆあん)が購買で買ってきたカフェラテを口にしながら反応する。 咲乃と釉杏は小学3年のときに告白されたという、超恋愛スペシャリストの2人だった。 「だよねーしかも初日に駆け込んできたしねー桜兎」 「ほんとびっくりしたよーまぁでも元気な子が好きな男子でもさ、桜兎は友達として意識しちゃいそう」 「わかるーなんか軽いというか、恋愛経験ゼロって感じがする。」 「陽キャだけど恋愛に興味ないてきな」 「失礼な」 私はもっていた教科書で二人の頭を叩いた。そして告白の返事以外に、追試に追われている。やばい。これは勉強せねば。 「てか桜兎自身も好きな人いないのー?」 釉杏に聞かれて私は頭を回転させる。 「、、、いない。。」 「ほらーーーー!!」 全く、失礼極まりない。教科書と格闘し続ける私に咲乃が話しかけてきた。 「桜兎、こないだの追試何点だったん」 「5」 「あれまー」 救いようが無いといった顔をされた。すると咲乃が何かを思いついたような顔をした。嫌な予感。 「じゃあさ、杉本くんに教えてもらえばど?あの人学年1位らしいし桜兎も仲いいしさ」 意外と名案だったわ。ごめんよ咲乃。 「あーそれいいね。追試明日だし今からでも行こかな。今日図書室で勉強してくって言ってたし。」 「いいじゃん。行ってきなよ。早くしないと帰っちゃうかもよーーー」 「やばい!早くしないと!じゃ、咲乃、釉杏またね!!」 「ほーい」 猛ダッシュで図書室に行った。途中で先生に止められたけど無視したせいで追いかけっこ状態になった。(あほの力) 『じゃあさ、杉本くんに教えてもらえばど?あの人学―――』 僕、杉本藍(すぎもとらん)はスマホから教室の様子を見ている。図書室には僕一人。誰かに見られることもない。 放課後の教室には窓側の席に3人の女子がいる程度だった。 お菓子や飲み物やら、おしゃべりをしている。席に座っている茶髪のボブは生井島、前の人の席を勝手に陣取っている猫目は草薙。 そしてその二人の間に椅子を移動させて教科書を開いている桜の髪飾りをつけているのがおと。 「はぁ、、かわい、、」 懸命に教科書をめくっているとこもからかわれてむくれているとこもほんとに可愛すぎる。 だけど君は泣いている顔も可愛い。困っている顔も可愛い。 大量の男子の告白も、おとを困らせるために、僕が命令した。 おとはあほだから気づいてないけど。生井島と草薙はこのこと知っている。 次は泣いてる顔が見たい。 「明日から桜兎をいじめさせるか、、、」 もう我慢できない。見たい。泣き顔が。 おとが知らないグループラインを開いてメッセージを打った。