桜色の初恋。
私、早崎 夢楽。 地味で、目立たない、中学2年。 そんな私は、いじめに遭っている。 いじめって言っても、軽いいじめ。 だけど時々、辛くなることもある。 いつになったら、この日々から抜け出せるのだろう。 そんなある日。 お昼。みんなドタバタと教室から出ていく。 だけど、私はすみっこの席で、ひとりお昼ご飯を食べる。 いつものことだ。 ひとりのほうが、気楽でいいくらい。 だけど_____ 「早崎さん、だよね?」 突然後ろから掛かってきた声。 びっくりしすぎて、身体中がカチカチに固まる。 「な、なんです…」 そんな私の声は、届かなかったのかもしれない。 後ろを振り返ると、クラスの一軍、白戸 幸紀くんがいた。 「ね、一緒にお昼していー?」 何を気にする様子もなく、言う。 え、え、え。 ていうか、今ふたりっきり? ふつうなら、断る私。 だけど… 「い、いいょ…」 なぜか、断れなかった。 胸の鼓動が、すごいスピードで鳴る。 でも、心地よい空間だった。 数分後。 「ごちそうさま。美味しかったあ。」 満足そうな彼の笑顔を見て、私は確信した。 『好き』 桜の花びらが、はらりと舞う。 これが_____ 私だけの、初恋。