短編小説みんなの答え:2

この夜が過ぎるまで

この夜が過ぎるまで、どれくらいの 時間があるのだろうか。 私の命は 2年前から言われてたから心の準備は 出来ていて、怖いという気持ちは すっかりなくなっていた。 しかし、そろそろ意識もなくなって 何も考えられなくなると思うと 息苦しかった。 無意識に涙が出て笑えた。 「…怖いんだ、」 私の余命はあと1時間。 夜が明けるまで、私は静かに待つ。 恋人もいないし、友達と言える友達も いない。私には家族だけ。 そんなことをぼんやり考えていると、 1階からばたばたと音が聞こえた。 ガチャ、というドアを開ける音が聞こえると 1人の男の子がたっていた。 男の子と言っても、私と同じくらいの年齢。 「…誰ですか?」 と言い終わる前に彼は言った。 「好きです」 「…は?」 「だから、好きです。」 私は困惑した。私の余命はあと1時間ほど だと言うのに。 私の余命の話をしようとすると さえぎるように彼は、 「君があと1時間ほどしか生きられないのは知ってる。だからこそ、一緒にいさせてくれないかな、」 その男の子は私をなぜ好きになったのか などいろいろ話をしてくれた。 たまに笑える冗談なども混ぜて。 あと数分しか生きられないことを 忘れさせるまでに。 私は意識が遠のいていくのがわかった。 あ、と思って彼の方をぼんやりとした視界で見ると彼はほんのり笑っていた。 確かに笑っていた。 そうだ、私が最後まで楽しくいれるように してくれたんだ、 私は最初で最後の恋をした。

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