この恋の絶対値はいくつだ!?
「絶対値、それは基準である0から、どれだけ離れているかを示す値! つまり、恋の基準とは、普通の恋のストーリーからどれだけ離れているかを示す値、それが恋の絶対値よ!」 「そんなんだから振り向かれないんだよ、佑依。」 一番の親友にここまで言われよう日が来るとは、一生の不覚だ。 そう、この私、佑依は文系少年「谷崎敦」に恋をしている! そして、私は数学力では誰にも負けたことのない理系女子。 「この時点で絶対値は10、離れている!」 恋は似た者同士がするらしい。けれど私と敦は一寸も似ていないときた。 「数学女子代表の佑依さーん。まず話しかけにいったらどうですか」 「い、いやあ、まず話すための条件を満たすためにね、、」 「ねーねー、敦くん、佑依があなたと話したいって」 有無を言わさず話しかけに行く親友。まだ心の高まりのグラフを書いていないのに! 「どうしたの?佑依さん」 この瞬間、佑依と敦の恋の絶対値が、1、埋まった。