緋色のガラス玉
足元は雨上がりの真っ黒なコンクリートが地面に張り付いて地面になっている。 空は教室の天井にある蛍光灯みたいなものがずっと遠くから釣り下がっている。 綺麗なピンクと赤が中で渦巻くガラス玉が降ってきて、それは地面に吸われてなくなる。 長い長い間、私はそこにとどまった。 不意に、ガラス玉が足元から溢れ出てきた。驚くほどに美しい緋色だ。私はじっとそれを見つめている。 いつの間にかぴかぴかと輝くガラス玉は首元まで這い上がってきて苦しい。 すると、ポンっと弾けた。まるで、ポップコーンみたいだった。 すると、目の前に彼がいた。 愛おしかった。彼の何もかもが。 彼の胸に埋まる鮮やかなピンクと赤のガラス玉に手を伸ばしてみるが、そこには何もなくて、本当に何もなくて、悲しかった。 彼は私ではなくて、違う誰かを見ていたのだ。私は知っていたのに、凄く悲しかった。 不意に彼も何もない空間を撫で、泣いた。 なんだ。私と同じだ。 なのに、なぜ私ではダメなのだろうか。