この想いに気づいて
私は朝香 凛。高校2年生。 突然だが、叶わぬ恋をしている。 悲しくも、絶対に成就することはないと断言できる。 毎日この想いに悩まされる。 恋心は、春の朝の朧げな空気に溶けていきそうなほど曖昧で。 それでも、私の心を確実に蝕んでいく。 いっそ風と共に飛んでいけば、悩む必要なんてないのに。 そんなことを考えて、淡々と日々を過ごす。 でも、親友の胡桃と話していると、一瞬だけでも、悩みを忘れられる気がする。 「ね、そういえばさ、…ちゃんと…さん、付き合い始めたらしいよ。」 「そうなんだ。あの2人、確かに仲良さそうだったよね。」 胡桃は恋バナが好きな、可愛らしい小柄な女の子。 どちらかというと活発的な私とは対照的だ。 「羨ましいよね。私もそんな男の人と出会ってみたいな。」 「私は、好きな人はいるけど両想いにはなれなさそうなんだよね。」 「そんなことないよ!頑張ればきっと両想いになれるよ。」 そう胡桃は励ますけど、私の心はピクリとも動かない。 だって私が好きな胡桃は、「男の人」が好きなんでしょう?