Happy birthday‥‥
今日は、すごく特別な日――。 私は柚香(ゆずか)、中3だ。ごく普通の、平凡な中学生。 突然だけど、今日はすごく特別な日なんだよ! なんでだと思う? それはね、今日は私の彼氏、秀斗(しゅうと)の誕生日だからだよ!! 秀斗はサッカーが得意で、いつもシュートを決めてたんだ!「しゅうと」って名前だからなのかなぁ? 今日は、そんな彼の誕生日。 私は今、サッカーボールを買っている。これが誕生日プレゼントなんだ! サッカーボールを買い終わり、私は家へ帰って服装を整える。 新しいワンピースを着て、私はある場所へ行った。 その「ある場所」には、秀斗がいた。 「秀斗、おまたせ!」と私は言う。 そして、袋に入れたサッカーボールを、秀斗の近くにそっと置いた。 「これ、誕生日プレゼントだよ!」 すると、私の目からは自然と涙が流れてきた。 せっかく秀斗の誕生日だっていうのに、泣くなんてダメだ、と思って、私は急いで涙を拭う。 そして、秀斗に向けて、静かに言った。 「Happy birthday‥‥」 私は、秀斗が眠っているお墓にそう言った。 (サッカーの大怪我で亡くなったんだっけ‥‥もっと、秀斗がサッカーをしてるところ、見たかったなぁ‥‥) そう、思いながら。