短編小説みんなの答え:4

この気持ちをうけとめて。

「私、青木君のことが好きなんだ」 放課後の教室で、突然、親友の口から飛び出してきた言葉に、私はうまく反応がとれなかった。 ・・・私も、青木君のことが好き、だなんて。 夕日に照らされ、恥ずかしそうに顔を赤らめる親友に向かって、言うことができなかった。 あの日以来、私、晴美は、親友の、愛花の恋をずっと応援している。つもりだ。 でも、青木君のことをあきらめきれない私は。開き直って好きでいる。 もちろん、愛花の恋を応援してるんだから告白とかする気はないし、愛花の恋が実ったら、私も一緒に喜ぶよ。 でも、この胸の苦しさは、きっと愛花にうそをついている自分自身への怒りなんだろう。 恋ってこんなに苦しいものなんだって、初めて知った。 それからしばらくして、放課後、教室に忘れ物を取りに行った私は思わず息をのんだ。 そこには一人、青木君がいた。 それと同時に、胸の中におしこんでいて、でももう満杯になっていた気持ちがあふれ出した。 「あの。私、青木君が好きです!」 気づけば、飛び出していた。きっと私は、ずっとずっとこれを伝えたかったんだろう。 答えはきっと、NOだ。 「ごめん。おれ・・・」 告白の答えはわかっていた。でも、苦しさは変わらない。たまらない涙がこぼれおちた。 「ありがとう。私の気持ち聞いてくれて」 私の恋にけじめをつけたら。次はきっと親友の番だ。 今度こそ、愛花にも、自分にも素直でいられる。 私の初恋は、すごくつらくて苦しくって。ホントーに最悪な恋だった。 でも、不思議と心はすっきりしていてすがすがしかった。 「告白、成功するといいね!」 「応援してくれて、ありがとね!」 あの日の放課後の話は、愛花にはしていない。きっとそのほうが、私にとっても愛花にとってもいいって思うから。 でも。 青木君のもとへ走っていく親友のうしろ姿を見つめながら、私は、心の中で精いっぱいのエールを送った。

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