短編小説みんなの答え:0

あなたに恋をした瞬間

私、花宮 蘭香(はなみや らんか)。中学1年生。 「ごめん蘭香、今日一緒に帰れない…彼氏と放課後デートすることになっちゃって」 そう言い出したのは親友の百合川 愛華(ゆりかわ あいか)。愛華には彼氏がいる。 またかぁ…と私は心のなかで思ってしまった。 「え‥あ、うん」 私はドギマギに返事をした。 「ほんとごめんね、明日一緒に帰ろ!じゃあバイバイ!」 愛華は悪びれる様子もなく彼氏と帰っていった。 なぜこんなにも重い気持ちなのかって? 周りの女子が中学に上がって急に付き合う人が多くなって、今ではクラスで付き合っていないのは私だけ。私だけが取り残されているような気がして…親友の愛華や親にでさえも、この気持ちを明かしたことはない。恥ずかしいし… 「蘭香ー今日暇ー?」 急に話しかけてきたのはクラスメイトの荒川 悠太(あらかわ ゆうた)くん。 「え?うん…まあ」 「じゃあ一緒にどっか行かね?」 どういうことだろう…なんで誘ったのが私?男子を誘えばいいのに…あっもしかして他の男女もいるけど人数が欲しくて私を誘った…とか 「いいよ、ちなみに何人?」 そう聞くと、悠太くんは急に焦りだしてこう言った。 「あ、え、えっと…ふ、二人……だよ…」 二人?じゃあ私と悠太くんだけ?まあいいか…今日暇だったし 「オッケー!」 そう言うと悠太くんは急に調子を取り戻し、こう言った。 「猫カフェはどうだ?」 やった!猫大好きだから嬉しい!だけど、どうして猫カフェなんだろう、急に… 「いいよ!猫好きだから嬉しい!」 猫の話をして歩いているとあっという間に猫カフェに到着した。 入店したばかりなのに、二人の周りに猫がたくさん集まってきた。ここの猫は人懐っこいようだ。 悠太くんはそのうちの一匹を抱き上げ、ニコニコしていた。 私はなぜかその姿をじっと見ていた。自分でもなぜだか分からない。 すると猫が悠太くんのほっぺに手を伸ばし、すりすりした。悠太くんはその姿が可愛かったのか、にこやかに笑った。 その瞬間、私は何かを感じた。 悠太くんを見ることをやめられない、いや目線を外せない… そう考えているうちに自分のほっぺが熱いのに気がついた。 まさか…悠太くんのこと、好きになっちゃった⁉ でも…そうだとしたら… 付き合うことができたら… 私だけ付き合っていないという状況はなくなる! 私はこの瞬間、あなたに恋をした

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