僕の神様、白狐
「神様なんて、いないんだ_。」 つい口にした言葉。 ここは神社の鳥居の前。 僕には居場所がない。 親がいなくなってから、僕は毎日この神社に通っている。 家族も友達もいない、そんな僕にとっての唯一の居場所だった。 神様なんているはずがない、そう思いっていた。 仮に神様がいるとするなら僕を消してくれと頼もうか。 そう思った時 ??「君、こんなとこで何してるの?」 僕「え?」 目の前には、僕と同じくらいの歳の白髪の少年が立っていた。 ??「いや神社ってそう毎日来るもんじゃないでしょう」 僕「それは…」 ??「僕は琥珀!よろしく!」 僕「あ…うん?」 孤白「さっそくで悪いけど君、帰って」 僕「え?なんで?」 孤白「だって君、自分を消してって頼むんだろ?」 僕「なんで…」 孤白「そんなこと願っちゃだめだよ、ほんとになったらどうするのさ」 いや別に… 孤白「別にいいって?」 僕「…」 孤白「ほら帰りな、君は──だから」 何が言っていたけれど僕にははっきり聞こえなかった。 どこか寂しそうに笑うその顔は静かにこちらを見つめていた。 ────────────────── 僕はあの子と双子だった。 幼い頃に死んだ僕はもう君の記憶にはいないかな? 死んで欲しくなかった。 だからどうしても守りたくて、君の神様になった。 生きてよ、僕のぶんまで。 ────────────────── あれから数日がたった。 僕は今日も鳥居をくぐる。 守ってくれてありがとう、僕の神様。 するとそこに知らない少年が立っていた。 少年「神様なんて…」 僕「いるよ、神様」 少年「え…?」 僕「絶対に」 その神様を少なくとも僕は知っている。 その時、目の前にどこか見覚えのあるような白い狐が見えた気がした。 END_