短編小説みんなの答え:1

白い羽根降りし失敗日和

「……」 俯きながら歩いて行く帰路。今日は失敗してばかりだった。いつもしないような些細なミスばかり。人にぶつかったり、給食の配膳をしていたら味噌汁がこぼれて服にかかり、皆の前で思いっきり転んだり、変な言い間違えをしたり、今日はとことんついてない日だな…… 「……あ」ぴたりと、足を止めた。あぁ、いつの間にか家を通り過ぎてしまっていたようだ。玄関前でバサバサと傘に積もった雪を落とした。 いつも通りもう家に入ろうと思った。けれど、 「綺麗だな……」ふわり、ふわり 雪がまるで白い羽根のように舞い降りてくる。私はもう一度傘を差し、上を見上げた。 「……」 「……」 何だか、降り積もる雪を見ていると今日のミスがどうでもいいように感じて来たんだ。こんな事を考えた、後1年、1ヶ月、1週間もした時、私のミスを覚えている人はいるだろうか?自分が見た側の立場だったとして考えてみた。いや、覚えてるわけが無い、と言うか人の小さなミスなんて私だったら一日で忘れるな……もう一度雪空を見上げた。 「…………」 「………………」 _____________ 「…………!」風で雪が私の頬に着いたようだ。次第にすぅーっと溶けて無くなってしまった。 「……クシュン!」 「うぅ……さっむぅ……」私は、どれほどの間ぼぅっとしてたんだろう。手も耳も氷のように冷たくなってしまった。勿体ない……この時間があれば今日の分の課題もできたのに……でもいつの間にか、私の心に積もっていた悩みの羽根は、私に着いた雪のように溶けて無くなっていた。 「……偶には雪も悪くは無いかな」 もう一度、いつもの様に笑って 「ただいま」

みんなの答え

辛口の答え

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素敵なお話

雪の日ってほんとに静かで、忙しい日常にかき消されていた自分とじっくり向きあえるんですよね。 失敗ばかりでついてない最悪の日でも、小説にあったように「降り積もる雪を見ていると今日のミスがどうでもいいように感じて」くる。 雪が解ければみんな雪を忘れるように、このミスを覚え続ける人はいない。だから忘れて頑張ろう、と前向きになれる。 雪にはそんな力があると、私は信じています。 あなたの素晴らしい文章につき動かされ、ついつい背のびした感想を書いてしまいました。 情景描写、雰囲気、どちらもすごく素敵です。 是非また、あなたの素晴らしい文章を読ませてください!


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