短編小説みんなの答え:4

電話

 私は、30歳の独身。毎日仕事で疲れている。毎日毎日、仕事でストレスがたまる私に、ある電話がきた。 相手「母ちゃん!俺だよ!やっと・・やっと就職できた!めっちゃ嬉しい!マジで」 私 「え!?」 意味が分からなかった。なんで?私独身だよ?子供なんて産んでないよ? 私が、戸惑ってたからしばらく沈黙が続いた。  するとアッ!と気が付いた。 そう。 これは例のオレオレ詐欺って奴だ。  なんでこんな疲れ切ってる私にオレオレ詐欺なんて来るの? だんだんムカついてきた。 そうだちょっくら遊んでみるか 私は言った。 私 「おお!おめでとう!愛する子供が仕事につけてこっちもうれしいよ。」 相手「そう!このことを母ちゃんに伝えられてこっちも嬉しいよ。それじゃあまたね!・・・」  ブツッ  ん?終わり?は?なんで? 結局、相手の男性から例の「お金を貸してくれよ」という言葉は出なかった 私は、しばらく戸惑った。 そして友達にも言おうと思ったがやめといた。 なんか話しては、いけない気がしたからだ。  そこから毎日のように『俺』と名乗る男性から電話が来た。  今の会社の状況、今までつらかったこと、収入はいくら位もらえたか、これからの事・・・ お父さんはどうかとか難しいことも聞かれたが何とか耐えた。  なぜならこの男性から「お金を貸してくれよ」という言葉を聞きたかったからだ。そしてそのまま電話を切って・・・ っておい!自分最低だな!人の話を聞いて人を見捨てるとか!でも相手はオレオレ詐欺をしているからあっちの方が悪いか  そういうことを繰り返して1か月が過ぎた。 また1か月をすぎた日から男性からの電話がプツリと来なくなってしまった。  複雑な気持ちのまま電話を見たら留守番電話があった。私はその留守番電話を聞いた。 相手「いままで僕の母親のふりをしてれてありがとうございました。私は、小さいころに母親を亡くして、父と2人で暮らしていました。そして18歳になり高卒をして独り立ちをしました。そして何とかある会社に入ったのです。そして喜んでいるときにふと母親に会いたいと思ったのです。でももう亡くなっている。でも声が聞きたい!だからてきとーな番号を押してつながった人を母親の役にさせて話をしていました。あなたは、私の聞いた事にすべて答えてくれた。本当に感謝しかないです。ありがとう。」  留守番電話が終わった。 私の眼は涙でいっぱいだった。 これから仕事頑張ろうと思った。

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