桜が咲いたような、満開な星空の下で君と。
帰り道の通学路。 目に映っているのはアスファルトだけ。 どれだけ歩いても同じような景色。 そんな光景につい、 「はぁ…っ」 とため息をもらした… 私、川幡 奈南。 実は、さっき失恋したばっかなんだ。 お相手は、西谷 廉杜くん。 2年前から、ずーっと片想いしてたの。 なのに…なのに…っ。 彼には彼女がいた。 告白するまでもなく、儚く散ってしまった。 どうしたって苦しくって、目に涙が込み上げてくる。 泣きたくない。泣きたくないのに。 目を擦りながらとにかく足を動かす。 このまま家に帰る気分になんて、なれなかった。 あてもなく、ぶらぶらとその辺を歩く。 やがて、1本の木の下にしゃがみこんだ。 なにをするわけでもなく、ただ泣きじゃくる。 「っ…うぅっ…ゎ…」 とにかく泣いて、泣いて、泣く。 何分くらい泣いただろうか。 涙が枯れた。 ふっと空を見上げる。 綺麗な青い空だった。 「…帰らなきゃな。」 そう思って立ち上がると。 「!」 目の前に、廉杜くんがいた。 「え…っ、どぅしたの…」 かすれた声でつぶやく。 「奈南。」 不意に呼ばれた私の名前。 頭がこんがらがって、真っ白になる。 だって、だって、彼には彼女がいる… 私なんかが、こんなところに居ていいはずがない。 だけど、その心とは正反対に、どこかで期待をしてしまう。 胸の鼓動がものすごいスピードて鳴る。 ドクドク…ドクドク… 「おれと、お付き合いさせてください。」 ーーーーー数日後ーーーーー 「それにしても良かったねー。あの西谷くんと付き合えて!」 そう声をかけてきたのは、親友の理音。 「もーほんとだよ!告白されたときは戸惑ったけど… まさか、彼女がいるっていうのは、勘違いだったなんて…!」 口に出すと、嬉しさと恥ずかしさが込み上げてくる。 「だから言ったでしょ?絶対両想いだって!ふたりとも、わかりやs…」 しーっ、って理音の口を押さえる。 「それ以上言わなーい!さ、私廉杜との待ち合わせあるから!」 お幸せにね。そんな理音の声が聞こえた気がした。