好きです。
私・朝比奈麗華。名前には綺麗の「麗」が入っているけれど、全然美人でもない普通の中学1年生。家も普通の一軒家で、お金に困っているとかそういうことはない。好きな男子もいないし、オシとかなんとかそういうのも興味なし。大事な人とかもいない。家族は母・父・妹の4人家族。かろうじて言うなら、家族は好きかな。そんな平凡な私が恋に落ちた。 ある日の休み時間。3年生の教室の前を通ろうとしたら、「ねえねえ、朝比奈麗華ちゃん?」と知らない3年生に声をかけられた。「ああ、はい。」って答えると、奥から、「おい、青空、やめろって。お願いだから、言わないで!」という男子が見えた。「ふっふっふ。そういわれても言っちゃうんだよな~。」と、ソラと呼ばれる男子が言った。「あのね、あの叫んでる男子、麗華ちゃんのこと好きなんだって。」・・・!えっっ!私のことが好き?!「やめてください、そんなこと!私は恋愛なんて興味ありません!」」と言って教室に戻った。「どしたの?麗華?」話しかけてくれたのは、親友の莉緒ちゃん。友達思いで優しい女の子。「あのね、さっきね・・・。」___「えーーーーー!麗華、告られたの?!おめでとー!」「ちょっと、やめてって、私、恋愛なんて興味ないから。」莉緒ちゃんに褒められけど、私は全然うれしくなかった。 後日、委員会で、3年生の教室を前を通ることになった。私は今まで3年生の教室の前を通ることを自分の中で禁止していた。からかわれたくないからだ。でも、3年生の教室で行うから、通らなければいけない。 いつの間にか3年生の教室の前まで来ていたが、足が動かない。まずい、無理だ。そう思った時、「大丈夫?」と、声をかけてくれた3年生がいた。私が呆然としていると、「ああ、ごめんね。俺、中野葵。君は?」と聞かれた。「あ、私は、朝比奈麗華です。」答えると、「レイカちゃん、か。かわいい名前だね。名は体を表す。ホントだったね。」と言われた。「うわさで聞いたけど、青空が大樹のこと、ばらしたらしいね。大樹がレイカちゃんのこと好きだってこと。」「やめてください。私、恋愛に興味ないので。」と言い、通り抜けようとすると、葵くんに手をつかまれた。「恥ずかしいんでしょ、教室の前を通るの。頑張っているんだよね。俺は、そういう人、好きだよ。頑張り屋さんのレイカ」そう言われた途端、涙がこぼれた。勝手な妄想をしてしゃべっている男子たちとは違う、と思ったからだ。「好き」という気持ちが分かった。ドキドキして胸が熱くなる。「私、葵さんのことが…」「俺、レイカちゃんのことが…」 『好きです。』