ゾンビ
ガタンッ 屋根から物音が聞こえ、目を開ける。 (屋根に何かがいる?) 時計を見ると、午前2時だった。 (多分カラスが屋根に乗ってるのかな。) 屋根に何がいるか好奇心はあったが、眠気に勝てずに布団へ潜った。 物音は段々とこっちに近付いてくるように聞こえる。 数分後、物音が窓の向こうで鳴った。 流石に気になり、窓に目を向ける。 そこには、体が腐食していて所々に骨が剝き出しになっているゾンビのような化け物が、こっちを覗いていた。 「…!」 叫ぶことさえ出来ない程の、恐怖感に陥る。 俺は急いで部屋から出て、深呼吸した。 さっきの部屋から、窓が開く音がする。 (ヤバい…家に入ってきた…) 後ろから気配がする。 振り向くと、ゾンビが生気のない目で見つめながら追いかけてきた。 俺は無我夢中で廊下を走り、玄関から外に出る。 「ここまでは来ないよな?」 坂の方から人影が見えた。 近付いて見ると、その人影はさっき見たゾンビだった。 俺は背を向けて、一直線に逃げ出す。 気付けば、大量のゾンビに囲まれてしまった。 (後ろは壁だから逃げられない…) すると、目の前が真っ暗になり目覚まし時計の音が鳴り響いた。 「夢だったのか~」 目覚まし時計を止めて、布団を畳もうとする。 顔に違和感があった。 (顔に何かがくっついているのか?) 洗面所に行き、鏡を見る。 俺の顔は、夢で見たゾンビのようになっていた。