「ラブリーローズキーのおまじない」(長いです)
「キャー!カップル誕生ぅーーーー」 今年も、カップルがまた誕生する。 皆さんこんにちは。 クラスの隅っこにいるメガネを掛けた陰キャ女子「星 日癒利(ほし ひゆり)」です。 突然だけどここは私が通っている学校「ブルーリンク高等学校」の文化祭です。 この学校の文化祭には「ラブリーローズキーのおまじない」という恒例行事があって、その最中。 「ラブリーローズキーのおまじない」とは文化祭の最後に毎年高校1,2,3年生の中からくじ引きで男女一人ずつ決めて、その選ばれた人は目隠しのタオルを巻いてボイチェンのマイクを付けて椅子に座る。そこから男子だけ立って自分と同じ学年の生徒の前に移動。 そしたら手を握り合って見事当てたら次のステージ。ステージは4つある。っていう少女漫画でよく「恋に落ちゃったぁ」みたいなやつ。 2つ目は手を当てた人とボールプールに入って、1つの鍵が入ったボールを3分以内に見つける。 3つ目は2人で二人三脚をしながら1つの鍵でドアを開けてキススポットに行く。 4つ目はキススポットにあるダイヤモンドがついた宝石の指輪を見つけて2人でする。その後キスができれば永遠に結ばれるという行事。 いくら子どもと言っても高校生なので、こんなミッション簡単にクリアすることができる。だから実質最後にキスをすれば結ばれる子供だましのようなもの。 そして今はくじ引きの時間。私はもう3年生なのでくじ引きでどれが当たりなのかくらいわかる。 毎年当たりくじだけ同じものを使っているのでボソボソしている紐を引けば外れなのだ。 最近は皆気づいてるから入りたいときだけ入ってるみたいだけど。その時私の番が回ってきた。 くじをひこうとすると「今年は紙でーす」と言われたのだ。 へ?へ?やばっ紐じゃないっ!? 仕方なく一番すみっこにあった折りたたまれた紙を取った。 まぁ流石に一人だから選ばれないと思ってたんだけど、、、、、、 紙には「当たり」と赤い文字で書いてある。どどどどどどどどどうしよう!? 恋愛なんて全っ然わかんないよ。中3に恋なんて早いでしょ? けど、友達いないから変わってもらえないし。 しかも相手の3年生の男子は唯一私とたまに話すちょー優しい幼なじみ激モテ男子「五浦 流鬼」(ごうら るき)くんだ!(通称るぅくん) これならみんな好きな子もいるし変わってもらえるかも。 そう思って目の前の人に「私あたりだったんだけど変わるっ!?」 って言ったらなんとそれは超校則違反破り、るぅくんも困ってる令和ギャル「大亜 リル」(だいあ りる)さんだった。(通称高速破りのリル) リルさんはとっても怖いのに。しかもるぅくんもリルさんの超高速破りに困ってるのに。絶対やだよね。 「えーっまじぃ!?変わってくれんの日癒利ぃ。」 やだ、変わっちゃだめ!るぅくんも嫌でしょ!そんな言葉が頭に通る。そうだ!私はるぅくんを困らせるために変わってもらおうと思ったんじゃない! 「ごごごごごごごごごごごめんなさいっ間違えちゃっただけですぅーーーーーーー。」 といって逃げていった。 「はーい当たりだった人は集まってくださ~い。」 やだ。もう変わってもらえない!るぅくんだし、不幸中の幸いだと思って参加するか。好きでもないし。さっきまで爪をガリガリ噛んでしまったせいか指からは血が出てしまったけど、素早く会場へと向かった。 まずは手を握り合うミッション。個室が3つあって3人が手を出す。そしたら左右の個室からこんな声が聞こえた。 「てかー、日癒利ちゃんにるぅくんってあう?まず手わかんないでしょ、ワンチャンスもあるわけないのによくやるよね。」 え。 「ねー、辞退すればいいのに、てかさっきリルに変わってって言ってたしぃ?リルだから逃げただけだよね。」 そ、そんなふうに思われてたんだ。 「てかうちらがるぅくん好きなのも知らないで当たり引いてさ。両思いなんて1ミリのねぇっつ~の。」 そ、そんなの知ってるけど、けど?あれ?たしかになんで辞退しなかったんだろ。わかんないけどるぅくんがいいって思ってただけ。そうだよ。それだけ。その時るぅくんが全員の手を握り終わった。私は2番!るぅくんわかるかな。けど、その時るぅくんは1番の札を出した。 ズキンッそんな、、、、、、わかんないことくらいわかってたけど、さ。ズキンッ チリンッ その時何かが落ちた。 あ、ラブリーローズキーだ。本当ならミッションで使うはずだったキー。 その時私は気付いた。気づいたの。全部、なんで「ラブリーローズキーのおまじない」に参加したのか、リルさんに間違えたとか、誤魔化したことも、さっきの2人が2人全然合わないって言われてズキンってなったことも。 全部全部私がるぅくんの事好きだから。「ラブリーローズキーのおまじない」にワンチャンスをかけていたから「るぅくん好きです」