君が私にくれた言葉。
私(華)には、小さい頃からの幼馴染が居た。いつも一緒で、大好きな子だた。その子は、とても優しく、穏やかな人だった。 だけどその子__優愛(ゆあ)は、私が中学3年生のときに交通事故で死んでしまった。 衝撃だった。昨日まで受験が嫌だ、とか言ってたじゃん。 優愛くなった日々は、毎日どこか退屈だった。 友達は居る。だけど、週末観たアニメの感想を言い合えないとか、一緒に家でゲーム出来ないとか、放課後クレープを一緒に食べれないとか…。 なんていうか、いつものちょっとした楽しみが消えて、私の心に穴が空いたというのか、何か物足りなくなってしまった。 その後私は高校に進学した。優愛も行きたい言っていた高校だ。これは合わせたというより偶然同じ高校を目指すことになった。 空っぽな私のまま、毎日を過ごしていた。 高校2年の夏頃だろうか。私はいじめにあった。他の中学から来た、女子グループからだ。 「何考えてるのかわかんないw」 「なんかキモイw」 「私達のこと見下してそうw」 (…なんで。) 優愛なら、なんて言っただろうか。 たかがいじめ。たかが嫌がらせ。なのに___ (やっぱり辛いな。先生は見て見ぬふりか…。) 私は放課後に3階の人通りの少ない廊下へと向かった。 そこの窓から身を乗り出してみる。 「まあ…ここでいっか。」 (本当は屋上が良かったけど…閉鎖されてるし仕方無いよね。) 私は窓を開けて、そこに立った。 風が気持ちいい。空が綺麗。 そんなことを考えながら、私は窓から飛び降りた。 優愛に、また会えるだろうか。 そこで私の意識は途切れた。 「ん…?」 目覚めた所は一面が花畑だった。なのに地面は少しだけ水に浸っているような…。しかも私の後ろの場所は暗闇だし…不思議な場所だ。 (ここどこ!?天国、なのか…?) 慌てていると、向こうから人が歩いてきた。 「あ、すいません!ここどこか分かりますか___って」 歩いてきた人は見覚えのある懐かしい顔だった。 「優愛?」 「…華」 優愛は、白いワンピースを着ていた。見た目は、あの頃と何も変わらなかった。 優愛は私に近づいて、 「なんで死んじゃったの!?」 って、怒鳴った。 「優愛…」 初めて、優愛が怒鳴った所を見た。 「華は、まだ生きられたのに!!高校行って、大学行って、働いてさ…私が出来なかったこと、やれたのに。 あいつらのいじめで、人生全部捨てないでよ!転校したって、なんだっていい。自分で人生を辞めないで。死んでから、あれやりたかった、 こういうことしたかった。って思っても遅いんだよ…。」 最後の方は、ほとんど泣いていた。 「…ごめん。」 優愛の言葉には、説得力があった。 「…うん。」 優愛は、私を押し出すようにして、後ろの暗闇に落とした。 「優愛!」 涙で、優愛の姿がぼやけて見えた。 「またね。華。」 落ちていく中、薄れゆく意識の中で、優愛の声が聞こえた。 ___ 「…優愛…」 次目が覚めた時は、病院だった。 医者や看護師の声が聞こえる。 両腕は、点滴に繋がれていた。 私は、さっきの出来事を思い出して、 「優愛は、15歳のままだね…」 泣きながら、そう呟いた。 優愛、生かしてくれてありがとう。 私、生きてみるよ。 何十年も後、たくさんの思い出話をするから、 またね、優愛。