短編小説みんなの答え:4

私の生きる道

私の家は糸やボタンや布を販売してる小さな店 母は裁縫が得意で、父は接客が得意、兄はその両方得意 私はどれもできなかった、いやできてはいたけど認められなかった 私が作った物は悪趣味と言われた 接客をすればああしろこうしろと言われた 今思えば、私は間違ってなんか無かったよ まあ、そんなだから私は家族としても認められなかった 本当に非道かった ある日の晩、屋根裏で作業をしてたら大きな音がして 二階へ言ったら部屋は赤く染まってた 母と父と兄は倒れてて、真ん中にナイフを持った男性がいた 兄はまだ生きてたみたいで何かを言ってた 「なんでお前じゃないんだ」 いつの間にか私も赤くなってた 男性は興味深そうに私を見てた 「…私と似てる目をしてるね」 赤黒く照らされる手を差し伸べた 私は男性についていく事にした 男性の…ボスの名前はカーシュといった とても上品な人でとても怖そうな人には見えない 私はボスだけを信じ、崇拝して生きていた ボスが望む世界を同じ様に望んだ 何回も任務を遂行して信頼を勝ち取ってきた 『全てはボスのために』 ある日、ボスが死ぬ日 泣きじゃくる私の手を取って、始めて微笑んだ 相変わらず手は冷たかったけど 「ありがとな、お前がいてくれてよかったと…本当に…□□□□□□□□□」 最後の言葉だった、亡くなった事があまりにもショックで最後の言葉を忘れてしまった 今度は私がボスになった ある日の任務で一つの家に向かった そして一家を手にかけた (おかしい、依頼内容は四人だが…) 1人足りない あたりを見ると…いた 1人の少年 …変だ、怖がるどころか瞳が輝いてる ―似てる ふとボスのいつかの言葉を思い出した 「…君もくるか?」 少年と闇の中を歩いた いつかは、ボスのように死ぬし 誰かに組織を託すことになる その時はこの少年に託したい こいつがいれば大丈夫な気がする 私の道は、傍から見れば歪んでるかも知れない けど、私にとってこの人生はあまりにも眩しかった ボスの存在が、仲間の存在が何よりも愛おしかった 『嗚呼…この人が私の父親ならどれほどに嬉しかったか』 何度も思った それだけボスの事を愛していた これからも、街の秩序を守るダークヒーローとして 恨まれ役を買いながら生きて行くことにしよう それこそ ボスが照らしてくれた私の道 堂々と歩んでやる そしてあの世で会ったなら 長い長い自慢話をしてみせよう だから…待っていて下さいね 死ぬその瞬間に見た走馬灯 ボスとの最後の会話もやっと鮮明に思い出した 「ありがとな、お前がいてくれてよかったと…本当に思ってる…愛してる…何よりも」 視界が涙で滲む 「ええ…私も…同じです」 生まれてはじめて笑えた この一瞬だけ 大きくなった青年は最後を看取ってくれた 泣いていたけど、その泣き顔さえ実の子供の様で愛おしかった ボスもそうだったのかな ゆっくりと、今までの思い出を噛みしめるように目を閉じた ―今…任務報告しに行きますね

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